(中古/USED CD):92年の日本REPレコード盤/国内盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A
石塚俊明は東京都出身の打楽器奏者で、何より頭脳警察での活動で知られていると思う。75年の頭脳警察解散以降も、自身のバンドのトシ・ライブ・バンド・シノラマの他、友川かずき、三上寛、遠藤賢司、小杉武久(ex.タージ・マハル旅行団,etc)、サイモン・ジェフス(ex.ペンギン・カフェ・オーケストラ,etc)、短歌絶叫コンサートの福島泰樹、津軽三味線の佐藤通弘などとの共演や、辻村ジュサブロー人形芝居「高野聖」の音楽などなど、幅広い活動を行っている。本作は、92年に札幌のテンポラリー・スペース/REPレコードからリリースされた、おそらくソロ名義ファースト・アルバムで、ライナーは中森敏夫(テンポラリー・スペース主宰)。メンバーは、基本的に石塚のパーカッション・ソロ・パフォーマンスで、曲によって桑名正和、賀村尚武がゲスト参加しているとあるが、桑名、賀村両名が何をやっているのかは不明。ある種のスピリチュルな静謐さが担保された、透徹感十分のパーカス・アンビエント方面で、くぐもり感と透明感が交叉する、優れて瞑想的なメディテーション・サウンド。ライナーには、サブタイトルの「らィさッ(来札)」は石狩川河口にあった旧地名で、アイヌ語で『死ぬ(らィ)・乾く(さッ)』という意味だとあり、おそらく福島の絶叫コンサートの北海道ツアーなどで親交を深めていった石塚とテンポラリー・スペースの面々が、明治時代にこの地に強制移住させられ死んでいったアイヌの人々への想いを結実させたのかも知れない。ともかくも、原初的で美しいサウンドスケープ。
REPレコード盤
(Psyche/Contemporary,Ambient,Drone / Jewel-case CD(1992) / Rep Record/Japan)
石塚俊明(per)
桑名正和
賀村尚武
Produced by Recording-On
収録曲目
1.む
2.輪舞 I
3.だがく
4.輪舞 II
5.だがづく
6.輪楽(わがく) I
7.うた
8.輪楽(わがく) II