中古/USED CD):96年の日本ワーナー/ノンサッチ盤/国内盤・廃盤
(状態/ CONDITION):SLEEVE=A- (黄ばみ感少) / DISC=A
デヴィッド・ルイストンはロンドン出身の民族音楽コレクター兼研究者で、67年から始まったノンサッチ・レーベルの「エクスプローラー・シリーズ(民族音楽/現地録音シリーズ)」の主軸を担い、特にアジアの民族音楽の現地採録ワークで知られる。本作は、67年にUK/USAノンサッチからリリースされたアルバムで、前述のノンサッチ民族音楽シリーズ、邦題は「バリのガムラン~世界の夜明けの音楽」、ルイストン本人の解説訳&江波戸昭の補筆ライナー入。欧米文化圏にガムランが本格的に紹介されたほぼ最初のアルバムで、その意味では現在でも決定版の1つとして定着していて、「ペロッグ」と「スレンドロ」というガムランの2つの主要音階(4または5音)の音符や、使われる楽器の種類、本来バリの『古典舞踊の伴奏』であるガムランの曲の意味や形式などを紹介する解説も充実。演奏者たちのクレジットはないが、シロフォン(木琴)、ゴング、メタロフォン(金属琴)、グンデル(銅琴)、クンダン(小太鼓)、チェンチャン(シンバル)、グンタン(割れ目太鼓)等の打楽器群と、スリン(縦笛)、グンゴン(竹製口琴)、ルバーブ(擦弦楽器)等を曲によって適時組み合わせ、それなりの大人数で集合無意識的に盛り上がる濃密なアンサンブルは素直に圧巻。ゴン・クビャール、ゴン、アンクルン等のガムラン、グンゴン、ガンブー等のスケへの他、200人以上の男性コーラスのケチャ、人形影絵劇伴奏曲のグンデル・ワヤン、女性が歌う子守歌などなど、生々しくリアルで迫力のあるレコーディングで、ともかくも面白い。ガムランとケチャの基本的なエッセンスは十分に堪能出来て、入門編としても格好の好盤と思う。
国内盤
(Trad&Folk/Gamelan / Jewel-case CD(1996) / Warner/Nonesuch/Japan)
Unknown Artist(xylophone,gong,metallophone,mrba,kendong,chengcheng,guntang,genggong,suling,gender,rebab,vo,etc)
Recorded by David Lewiston
Produced by Unknown
収録曲目
1.Gamelan Gong Kebyar/ガムラン・ゴン・クビャール:
a)Baris/バリス
b)Gambang Betjak/ガンバン・ベチャ
2.Sekehe Genggong/スケヘ・グンゴン:
a)Pemungkah/プムンカー
b)Frog Song/かえるの歌
c)Flute Solo/スリン・ソロ
3.Sekehe Gambuh: Sekar Leret/スケヘ・ガンブー:スカール・ルレ
4.Gamelan Gong: Barong Dance (excerpt)/ガムラン・ゴン:バロン・ダンス(抜粋)
5.Lullaby/子守歌
6.Gamelan Angklun: Margepati/ガムラン・アンクルン:マルグパティ
7.Ketjak Dance (excerpt)/ケチャ・ダンス(抜粋)
8.Gender Wayang: Ansarun/グンデル・ワヤン:アルサルン