(中古/USED CD):90年のUKヴァージン・レコード盤/輸入盤・廃盤
(状態/CONDITION):SLEEVE=A / DISC=A
アンソニー・フィリップスはロンドンのチジック地区出身のギタリスト兼マルチ奏者で、何よりジェネシスの初代メンバーとして知られていると思う。神経質でアガリ症だったことも手伝ってツアーの連続に疲れ、自分のペースで音楽をやりたいと70年セカンド「侵入」後にジェネシスを脱退、みっちり音楽理論を学び70年代後半からソロ活動を始めた。アンビエント&ポップ色も交えた、耳触りの柔らかいフォーキー・プログレ系サウンドを現在も展開している。本作は、78年にUKアリスタからリリースされたセカンド・アルバムで、4面開きポスター・スリーヴ、90年新規リマスター盤。メンバーは、ギター&キーボード&ボーカルをマルチに熟すフィリップス(aka.ザ・ヴァイカー)と、マイケル・ジャイルズ(ex.キング・クリムゾン,etc)、ジョン・G・ペリー(ex.元キャラヴァン,クォンタム・ジャンプ,etc)の3人を核に、曲によってメル・コリンズ(ex.キング・クリムゾン,キャメル,etc)、ルパート・ハイン(ex.クォンタム・ジャンプ,etc)、ジェレミー・ギルバート等々が適時参加、プロデュースはハイン、スリーヴ・デザインはピーター・クロス。前作同様に、ジェネシス的リリカルさが非常に心地好い、英国の湿った香りのフォーキー・ポップ・プログレを展開。元々初期ジェネシスの美しいギター・アルペジオ・アンサンブルはこの人が創り上げたものなので、ジェネシスっぽいのは当然かも知れないが、ヒレッジのような線の細いジェントリーなボーカルも、嫌味のないキャッチーさも、マザー・グース的ファンタジックな雰囲気も、全てが絶妙のタッチでいい塩梅のマッチングを見せる。この、カンタベリー系のエレガントさにも通じる儚くてガラス細工のような繊細な響きは、フィリップス独特の柔らかい耳触りの丸さで、ともかくも素直に心地好い好盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Folk Rock,Pops / Jewel-case CD(1990 Re-master) / Virgin Recrds/UK)
Anthony Phillips(vo,hmca)
The Vicar(g,kbd)
Michael Giles(ds)
John G. Perry(b)
Rupert Hine(per,vo,vib)
Jeremy Gilbert(kbd,harp)
Mel Collins(sax,fl)
Perkin Alanbeck(syn)
Robin Phillips(oboe)
Vic Stench(b)
Humbert Ruse(ds)
Produced by Rupert Hine
収録曲目
01.We're All As We Lie
02.Birdsong And Reprise
03.Moonshooter
04.Wise After the Event
05.Pulling Faces
06.Regrets
07.Greenhouse
08.Paperchase
09.Now What (Are They Doing To My Little Friends?)
10.Squirrel