ポーランドのグスタフ・レコードから、ブック型4面開きデジスリーヴでのリリース。トゥレヤは、おそらくヴィエルコポルスカ(大ポーランド)県出身のグループで、『東ヴィエルコポルスカ地方のトラッド/民族音楽を基調に、ジャズや実験音楽の要素を交えて演奏する』というコンセプトのもとでスタートしたらしい。本作は、22年にリリースされた(今のところ)ファースト・アルバムで、メンバーは、ゴーシャ・ザガイェフスカ、サビエリー・ヴォイチンスキ(ex.ヘラ,ワルシャワ・インプロヴァイザーズ・オーケストラ,etc)、ヴォイタク・クレク(ex.ペーパー・カッツ,バブル・パイ,etc)のトリオ編成。現在彼等が住んでいるコニン周辺の村々のトラッド・チューンをモチーフに、ボーカル、コントラバス、ドラム&パーカスのシンプルな編成でチェンバー・ロック的展開を試みていて、少しシャーマニックさを内包しつつも凛としたボーカル、時に弓で擦ったり撫でたりしてドローン感も内包するコントラバスやシンバル、原初的シンプルさを担保したドラムが一体となったアンサンブルは、何かしらの憑依感十分。例えば、農民/職人の生命力の強さ、自然や神に対する畏怖や敬意などが絡み合うデモーニッシュな民衆的無意識感が、迫力満点の演奏から滲み出ていて、全体が中世以前に遡及する感じのスピリチュアルさと祝祭感に収束。マイナー調のトラッドにゴーシャの詩を乗せて、インプロありきで型を外した演奏だが、伝承されてきた歴史も含めたトラッドへの敬意がありありと感じられ、その意味では『曲が主役』というオーセンティックな佇まいが担保されている印象。力強くて深い、正しくサイケな好盤と思う。
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輸入盤
(Trad&Folk/Polish Trad,Progressive,Experimental / Digi-Sleeve CD(2022) / Gusstaff Records/Poland)
Gosia Zagajewska(vo,lyrics)
Ksawery Wojcinski(contrabass,vo)
Wojtek Kurek(ds,per,vo)
Produced by Unknown
収録曲目
1.Bylina
2.Dziczka
3.Witulka
4.Ruta
5.Paproc
6.Grzybnia
7.Wisnia
8.Len