UKのEMI/ヴァージンから、未発表曲?1曲(11曲目)と未発表ライヴ音源4曲(12~15曲目)の計5曲をボーナスで加えての、05年新規リマスターでのリシュー。スリップ・ケース付で、ここではそのスリップ・ケースを載せた。スティーヴ・ハケットはロンドン出身のギタリストで、何よりジェネシスでの活動で知られていると思う。ブルース系のギタリストとしてキャリアをスタートさせ、若干のセッション活動の後クワイエット・ワールドに加入、その後ジェネシスを経てソロに転向、現在はプログレ系のビッグ・ネームの1人。本作は、80年にUKカリスマからリリースされたフォース・ソロ・アルバムで、メンバーは前作と同じ、スティーヴ・ハケット、ジョン・ハケット、ニック・マグナス、ピーター・ヒックス、ディク・カドブリー、ジョン・シェアラーの6人によるバンド編成、ハケットとジョン・アコックの共同プロデュース。サウンドの路線も、前作「スペクトラル・モーニング」の延長線上にあるテクニカル・シンフォニック・プログレを展開していて、バンドの演奏も熟れて来ていて非常に上等。重厚かつドラマティックな1曲目と、軽快で疾走感のある2曲目に代表される2つのタイプの楽曲群が、非常にいい塩梅のバランスで配置されており、嫌味のないポップネスと洗練されたプログレ色が上手いこと料理されていて、演奏も素直にカッコいい。楽曲・アレンジ・演奏の三拍子が揃った好盤で、巷ではファーストばかりが人気のようだが、本作は同等かそれ以上の出来のよさかも知れない。ともかくも、1曲目の引き締まった抒情は非常に素晴らしくて心地好い。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Symphonic / Jewel-case CD(2005 Re-master) / EMI,Virgin/UK,EU)
Steve Hackett(g,vo,kbd)
John Hackett(fl,crnt)
Nick Magnus(kbd)
Peter Hicks(vo)
Dik Cadbury(b)
John Shearer(ds)
Producerd by Steve Hackett & John Acock
収録曲目
01.The Steppes
02.Time To Get Out
03.Slogans
04.Leaving
05.Two Vamps As Guests
06.Jacuzzi
07.Hammer In The Sand
08.The Toast
09.The Show
10.Sentimental Institution
bonus track:
11.Hercules Unchained
12.Sentimental Institution
13.Steppes
14.Slogans
15.Clocks - The Angel Of Mons