UKのエソテリック・レコーディングスから、4曲目の未発表レコーディング・セッション2曲をボーナス(06年タイム・ウエイヴ盤と同じ)で加えての、19年新規リマスターでのリシュー。パトリック・モラーツは、スイス生まれのブラジル人キーボーティストで、ローザンヌのギナジウムやニュー・ヨークのコロムビア・ユニヴァー・シティ等でクラシックの音楽理論や各種楽器を習得した。71年に渡英してロンドンでメインホースを結成後、レフュジー、イエス、ムーディー・ブルースの他、ビル・ブルーフォードとのデュオやソロ活動などでも知られるビッグ・ネーム。本作は、イエス在籍中の75年にレコーディングされたファースト・ソロ・アルバムで、76年にUKカリスマからリリースされた。メンバーは、各種キーボード&マリンバ、プロデュース兼任のモラーツを軸に、アルフォンス・ムザーン、アンディ・ニューマーク、ジェフ・バーリン、レイ・ゴメス、ジョン・マクバーニー、ヴィヴィアン・マッカルフィー(ex.アフィニティ,etc)、リオ・デ・ジャネイロのパーカス隊等が適時参加。サンバのリズムをベースにしたバカテク・サウンドを展開していて、イエスの「リレイヤー」の時のような華麗なキーボード・ワークと、バーリンやムゾーン等のリズム隊とリオのパーカス隊による演奏は素直に圧巻。多分マクバーニーと思われるボーカルの声が、わりとジョン・アンダーソンに似ていたり、プログレ然とした畳み掛けるアレンジと、少々のラテン色とポップネスのハマり具合もいい塩梅で、演奏・楽曲共に上等なバカテク・フュージョン・プログレ系の好盤と思う。また、ボーナスの15曲目がピアノとパーカス群による炸裂インプロで凄まじい。EUプレス盤
輸入盤
(Progressive/Symphonic,Fusion / Jewel-case CD(2019 Re-master) / Esoteric Recordings/UK)
Patrick Moraz(kbd,vo,mlba)
Alphonse Mouzon(ds)
John McBurnie(vo)
Vivienne McAuliffe(vo)
Ray Gomez(g)
Jeff Berlin(b)
Andy Nwemark(ds)
The Percussionists Of Rio De Janeiro(per)
Producerd by Patrick Moraz
収録曲目
01.Impact
02.Warmer Hands
03.Storm
04.Cachaca
05.Intermezzo
06.Indoors
07.Best Years Of Our Lives
08.Descent
09.Incantation(procession)
10.Dancing Now
11.Impressions(the dream)
12.Like A Child In Disguise
13.Rise & Fall
14.Symphony In The Space
bonus track:
15.Cachaca Variations
16.Cachaca's Children's Voices