UKのユニバーサル/MCAから、73年のシングル・バージョン1曲と74年のライヴ音源1曲の計2曲をボーナスで加えての、02年リマスターでのリシュー。キャメルは、アンドリュー(アンディ)・ラティマー、ダグ・ファーガソン、アンディ・ワードの3人によって、サリー州ギルフォードで69年に結成されたブリューが、フィリップ・グッドハンド・テイトのバック・バンドとして活動中の71年に、すでにソリストとして知名度のあったピーター・バーデンスのメン募広告に応募(異説もあり)して結成されたグループで、日本でも人気の高いビッグ・ネーム。本作は、73年にUKのMCAからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、前述のラティマー、バーデンス、ファーガソン、ワードの4人編成、プロデュ-スはデイヴ・ウィリアムス。概ね、巷ではシンフォニック・プログレの範疇で語られ、勿論その要素も十分にあるが、ブルースを基調とした泣きの強いシンプルなサウンドと楽曲は、むしろプログレ&ハード色のあるブルース・ロックという印象が強い。その意味ではハード・ロック系リスナーにもウケがよく、甘いトーンで流暢に泣くギターと、絵になる音色でツボを押さえるオルガンやメロトロン、線の細いボーカルが収束する耳触りのよいフレーズやメロディの余韻は、隠し味的にカンタベリー的なエレガントさも放つ。シングル・ヒットした「ネヴァー・レット・ゴー」も含め、ブリティッシュ・ロック然としたアンバーな寸止め感もハマっていて、心地好くてカッコいい好盤と思う。また、ボーナス収録された9曲目の19分に及ぶライヴも、サンタナ方面のハードな炸裂が素直にカッコいい。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Blues,Hard,Symphonic / Jewel-case CD(2002 Re-master) / Universal/MCA/UK)
Andy Latimer(g,vo)
Peter Bardens(org,mltrn,p,syn,vo)
Doug Ferguson(b,vo)
Andy Ward(ds,per)
Produced by Dave Williams
収録曲目
1.Slow Yourself Down
2.Mystic Queen
3.Six Ate
4.Separation
5.Never Let Go
6.Curiosity
7.Arubaluba
bonus track:
8.Never Let Go (1973 single)
9.Homage To The God Of Light (29th October 1974 live at Marquee Club)