小川銀次本人のレーベルである国内のパワー・レコードからのリリース。小川銀次は茨城県龍ケ崎市在住のギタリストで、何よりRCサクセションでの活動で知られていると思う。78年にクロスウインドでデビュー後、川上シゲ& Zone、カルメン・マキ Band、前述のRCサクセションの他、湯川トーベンや仲井戸麗市(チャボ)とのALPHABETS、イージーズ、フラジャイル、ビート・タケシ・バンド等々を経て、00年以降は基本ソロ活動に転じた。15年8月2日に大腸癌で他界。本作は、先に12枚組ボックスでリリースされた「プライベート・ダイアリー」シリーズのバラ売り第9弾。1曲目の19分に及ぶ組曲が、またしても生命讃歌的シンフォニック・プログレといった感じの大曲で、どうやって出しているのかよく判らない不思議なギターの音や、生き物の鳴声などのSEも上手く使っていて、これはもしかしたら夕方の5時から朝の9時までの生き物の営みを追っているのかも知れない。そして意図は不明だが、2~37曲目までは4秒間の空トラックで、2曲目の「いたちごっこ」以降は38曲目から43曲目までというトラック・ガイドになっている。ジェフ・ベック的な炸裂ナンバーの2,4曲目は素直に圧巻で、ゆるやかな哀愁の3曲目(多分ネコが1匹いなくなっってしまったのか?)、メタリックでヘヴィなリフとメロディアスなテーマの対比が面白い5曲目、ハモニカが入ってちょっとサワヤカな6曲目と続く。7曲目は77年のクロスウインド時代のマテリアルで、ちょっとジャズ寄りのフュージョン・サウンドだが、小川がドラムも叩いていて、コード進行等々もすでに小川的なるものが随所垣間見えて面白かった。合掌!。
パワー・レコード盤
(Progressive/Fusion,Hard,Symphonic / Jewel-case CD(2001) / Power Record/Japan)
小川銀次(g,b,ds-program,hmca,ds,per,special devices)
Producerd by 小川銀次
収録曲目
01.5 To 9 (Pt.1.2.3.4.5.6.7.8.9.10)
02(?).いたちごっこ
03(?).そして3匹と1人が残った
04(?).糸まきと飛び道具
05(?).よって証明せられたり
06(?).草原
07(?).&&&&&&&&&.........<1977>