小川銀次本人のレーベルである国内のパワー・レコードからのリリース。小川銀次は茨城県龍ケ崎市在住のギタリストで、何よりRCサクセションでの活動で知られていると思う。78年にクロスウインドでデビュー後、川上シゲ& Zone、カルメン・マキ Band、前述のRCサクセションの他、湯川トーベンや仲井戸麗市(チャボ)とのALPHABETS、イージーズ、フラジャイル、ビート・タケシ・バンド等々を経て、00年以降は基本ソロ活動に転じた。15年8月2日に大腸癌で他界。本作は、先に12枚組ボックスでリリースされた「プライベート・ダイアリー」シリーズのバラ売り第1弾。レコーディングはタイトル通り95年12月で、全編小川による1人多重録音。1~4曲目までは、かなりプログレ的な畳み掛ける展開のギター・インストが炸裂、涼し気なアコースティック・ナンバーの5曲目と、ゆったりしたバラード6曲目を挟んで、タイトル通り「カシミール」的なバックにジェフ・ベックっぽいソロ・ギターが飛び回る7曲目から、疾走ハード・プログレな8曲目、軽快でコミカルな10曲目を経て、濃密な畳み掛ける炸裂ナンバーの11曲目へ。打ち込みのチープさは全く感じられず、ソリッドだが丁寧で疾走感十分のサウンドは、わりと「ブロウ・バイ・ブロウ」や「ワイアード」以降のジェフ・ベックっぽい印象。基本的に重厚かつ濃密で、素直にカッコいいギター・インスト系の好盤と思う。合掌!。
パワー・レコード盤
(Progressive/Fusion,Hard,Symphonic / Jewel-case CD(2001) / Power Record/Japan)
小川銀次(g,b,ds-program,hmca,special devices)
Producerd by 小川銀次
収録曲目
01.遠くで何かが動きだした
02.Sky-High
03.POWER
04.Flame
05.Wait and See
06.主人のヒザの上
07.ZEP
08.ワイルドワンダー VS キングサイロン
09.陽はまた昇る
10.朝だ RAG
11.広がる原野
12.&...................!??