ドイツのZYX/オール・トゥデイからのリシュー。ワレンシュタインは、デュッセルドルフ近郊のメンヘングラードバッハ出身のグループで、ユルゲン・ドラーゼが在籍していたアート・スクール学生バンドのブリツクリークを母体として、71年に結成されている。本作は、75年にドイツのコズミッシュ・ムジークからリリースされたフォース・アルバムで、メンバーは、前作からのユルゲン・ドラーゼ、ハラルド・グロスコフ、ビル・バローン、ヨアヒム・ライザーの4人に、新たにユルゲン・プルタを加えた5人編成、バンドとディーター・ディルクスの共同プロデュース。概ね、クラシック色とハード色が交叉する従来の延長線上にあるヘヴィ・シンフォニック調のサウンドを展開。相変わらずハード・ロック調のギターと、プログレ然としたメロトロンも含むキーボード群に、わりとリリカルなタッチのヴァイオリンが絡むサウンドは、前作「コズミック・センチュリー」と共に全作品中最もシンフォニック・プログレ色が強い印象。ハードなギターが危ういバランスの部分もあるが、淡い美しさのスリーヴも含め、概ねメロディアスで聴きやすく真っ当なシンフォニック・プログレの好盤と思う。このバンドを未聴のプログレ系リスナーには、もしかして最も取っ付きやすいアルバムかも知れない。本作後バンドは一旦解散、グロスコフはソロ活動を経てアシュ・ラへ。ドラーゼはプルタと共に77年にバンドを再編して、ポップ・ロック系のアルバムを4枚リリースした。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Heavy Symphonic / Jewel-case CD(1999) / ZYX/Ohr Today/German)
Jurgen Dollase(p,mltrn,syn,vib,vo)
Bill Barone(el-g,ac-g)
Joachim Reiser(vln,per)
Jurgen Pluta(b,per,vo)
Harald Grosskopf(ds,per)
Producerd by Wallenstein & Dieter Dierks
収録曲目
1.The Priestess
2.Stories,Songs & Symphonies
3.The Banner
4.Your Lunar Friends
5.Sympathy For Bela Bartok
i)Part 1
ii)Part 2
iii)Part 3