UK/EUのエクスプロアー・ライツ・マネージメントから、73年のアルバム未収シングル両面2曲をボーナスで加えての、22年新規リマスターでリシュー。トゥゲザーはデュッセルドルフ出身のキーボード&ドラムのデュオ・ユニットで、元ザ・クリュー・アンド・ブルー・スクワッドのメンバーによって73年に結成されている。本作は、73年にドイツのヴィクトリー・レコードからリリースされた唯一のアルバムで、オリジナルLPはジャーマン・ロック系コレクターにはよく知られたレアなプレミアム・アイテム。メンバーは、オルガン&ピアノ&キーボードのクラウス・バンゲルト、ドラム&パーカス&シンセのラインハルト・フィッシャーのデュオ編成。基本的には、例えばシックスティ・ナインと同じタイプのキーボード・デュオ・シンフォニック・プログレ方面だが、ハード色はさほど強くなく、サイケ系モンド色やプログレ系ジャズ・ロック色が基調という印象。オルガンを軸としつつ、適時ピアノやシンセを織り交ぜたキーボードと、ジャジーで堅実なドラムによる演奏は、下手ではないが派手さに欠けるというか地味目というか、英詞ボーカルの多少のショボさも相俟って、悪くはないがガツーンとは来ない。3~4分程度の長くはない楽曲が多く、メロディやフレーズはブルージーなものからクラシカルなものまで幅があって、こじんまりとしたテイストの空気感で統一されている。ライヴをやらなかったらしく、ある種のスタジオ企画ユニットだったのかも知れないが、このチープさとこじんまり感には場末のクラブ的味わいもあって、ある程度年季の入ったB級愛好家ならけっこう楽しめたりもすると思う。
輸入盤
(Progressive/Symphonic,Jazz Rock,Psyche / Jewel-case CD(2022 Re-master) / Explore Rights Management/UK,EU)
Klaus Bangert(org,p,syn,vo)
Reinhard Fischer(ds,per,syn)
Producerd by Twogether
収録曲目
01.Percussion
02.Don't Cry
03.Out Of Range
04.Make Me Feel Alright
05.On The Move
06.Toss-Up
07.I Look Around
08.Meet Me Every Day
09.Bolero
10.Cathedral
11.Fusion
bonus track(1973 single):
12.I Was Away Too Long
13.I've Found A Love Again