ドイツのトンツォネン・レコードから、3面開きデジパックでのリリース。ラバー・ティーはブレーメン出身のグループで、ヨーナス・ルスティやレンナルト・ヒンツが中心となって17年に結成されている。本作は、23年にリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作からのルスティ、ヒンツ、ヴァネサ・グロス、ダーヴィト・エルツマン、ヘンリ・ピンクの5人編成を基本に、曲によってローレンツ・ボッレ、クラウディア・ヒメネス・ラミレス、ロスティスラフ・ボイトコ、ヤーコプ・ミュラー、ニコ・フェルスター、シャルロッテ・フィードラー等が適時ゲスト参加。前作でのキング・クリムゾン、ジェネシス、ピンク・フロイド辺りの抒情感をある程度担保しつつも、ポスト・ロック以降のエレクトロニクス的要素が薄まっていて、多くの曲で室内楽的な管弦隊を交えたアンサンブルは、特に初期クリムゾン調のダークなシンフォニック・プログレ感が前面に顕われている印象。さらに、ジェントル・ジャイアントやハット・フィールド・アンド・ザ・ノース的な変拍子&ポリリズムも適時織り込んだ楽曲&アレンジが、しっとりとくぐもったカンタベリー調のエレガントさに収束していて、その意味ではチェンバー・ロック的な様相も内包。全体の空気感はダークながら、ちょっと独特の美しさを放つアンバーな女性ボーカルや、ベタ過ぎずでいい塩梅の哀愁のギター、柔らかい音色でメロディアスなベース、要所をスペイシーに締めるキーボード、ジャジーなドラムを軸とした演奏も非常に濃密。前作とはまた少し違った趣のサウンドだが、ともかくも流していて飽きの来ない、当世シンフォニック・プログレ系のけっこうな好盤と思う。カッコよし!。
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輸入盤
(Progressive /Symphonic,Camterbury,Psyche / Digi-Pack CD(2023) / Tonzonen Records/German)
Vanessa Gross(vo,sax,fl)
Lennart Hinz(vo,kbd,g)
Jonas Roustai(g)
David Erzmann(b)
Henri Pink(ds)
Lorenz Bolle(cello)
Claudia Jimenez Ramirez(vln)
Rostyslav Voitko(sax)
Adam Spoerhase(sax)
Jakob Muller(tp)
Niko Forster(tuba)
Charlotte Fiedler(fl))
Produced by Unknown
収録曲目
01.Ouranja Valley
02.Day Of Wrath
03.Go
04.Desert Man
05.Fading Forest
06.Chaturanga
07.The Gate
08.Welcome To Sunnville
09.Superhexacatalyst
10.Silence Answer Me
11.Ground Control