ドイツのテンパス・フュジット/SPVから、83年の未発表ライヴ映像4曲(エンハンスト)をボーナスで加えての、12年新規リマスター&2枚組でのリシュー。エニワンズ・ドーターはシュトゥットガルト出身のグループで、本作は84年にドイツのコロナからリリースされたライヴ・アルバム。メンバーは、前作と同じハラルド・バレス、ウヴェ・カルパ、マティアス・ウルマー、ペーター・シュミットの4人編成で、83年のドイツ・ツアーからのライヴ音源がコンパイルされていて、以前のCD化でカットされていた2曲も収録された完全版。ウルマー本人によるリマスタリングで、音質はクリアでよい。トータル・コンセプトの企画ライヴ作品だったサード以外から、わりとまんべんなくセレクトされていて、ドイツらしからぬ洗練された抒情とU.K.的ポップネスが見事な融合を見せる。ライヴならではの各人のソロ・パフォーマンスも含め、シンフォニック・プログレ然とした複雑な展開を、上手い演奏でカッチリとタイトに熟していて、非常に優等生的で余裕も感じられる。オーディエンスも巻き込んだ、ラスト2曲の盛り上がりはかなりのもので、この白熱感は素直にカッコいいが、個人的には端正なインスト・ナンバーの濃密さが印象に残った。U.K.タイプのシンフォニック・プログレ愛好家なら、まずもって楽しめるだろう好ライヴ盤と思う。尚、ボーナスのライヴ映像4曲はエンハンスト・トラックで、普通にパソコンで観れる。カメラ1台で撮影していて、少しソフト・フォーカス気味になったりもするが、演奏はかなりカッコよく各メンバーの手元も映る。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Symphonic,Pops / Jewel-case 2CD(2012 Re-master) / Tempus Fugit,SPV/German)
Harald Bareth(b,vo)
Uwe Karpa(g)
Matthias Ulmer(kbd,p,vo)
Peter Schmidt(ds)
Produced by Unknown
収録曲目
(Disc1):
01.Konsequenzen
02.Der Begleiter
03.Treance
04.Tanz Und Tod
05.Viel Zuviel
06.Sundance Of The H.P.
07.November
08.Sambuca
09.Carrara
bonus track(live in Magstadt 1983):
10.Konsequenzen (enhanced video)
11.Viel Zuviel (enhanced video)
(Disc2):
01.Land's End
02.Come Away (Adonis I)
03.Peterchens Mondfahrt
04.Neue Sterne
05.Der Plan
06.Moria
07.Anyone's Daughter
bonus track(live in Magstadt 1983):
08.Neue Sterne (enhanced video)
09.Moira Stage View (enhanced video)