ドイツのテンパス・フュジット/SPVから、77~78年にレコーディングされていた、26分に及ぶ「ピクトルの変身」の未発表デモ音源1曲をボーナスで加えての、08年新規リマスターでのリシュー。新規リマスターで音質がよくなっている。スリップケース入。エニワンズ・ドーターはシュトゥットガルト出身のグループで、本作は80年にドイツのシュピーゲライ/インターコードからリリースされたサード・アルバム。メンバーは、ファーストから不変のハラルド・バレス、ウヴェ・カルパ、マティアス・ウルマー、コノ・コノピクの4人編成。タイトル通り、ヘルマン・ヘッセの小説「ピクトルの変身」をモチーフにしたトータル・コンセプト・ライヴ・アルバムで、ボーカル・パートがなく、リリカルなインスト・パートの間に小説のダイアログというか語りが入るという構成。このバンド、本来的にはジェネシスとU.K.の影響が強いという印象だが、本作ではキャメル直系とでもいうべき、ちょっとブルージーかつメロウでメリハリの効いた、ドラマティックなシンフォニック・プログレ・サウンドを展開。流暢なギターや達者なエレピを中心に、シンプルで無駄がないリズム隊の盛り上がりも的確で、テクニックも安定していて演奏は素直にカッコいい。小説のダイアログ・パートも含めダレることなく最後まで緊張感があって、ライヴであるということを忘れてしまう程の、緻密で繊細な雰囲気も上等。『自我の覚醒と解放』を主たるテーマに、愛やファンタジーを絡めた原作の文学的佇まいと、この甘く切ないしっとりとしたサウンドの融合は、ともかくもシンフォニック・プログレ愛好家には文句なしと思う。心地好し!。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Symphonic / Jewel-case CD(2008 Re-master) / Tempus Fugit,SPV/German)
Harald Bareth(b,vo)
Uwe Karpa(g,12-g)
Matthias Ulmer(p,el-p,syn,org,vo)
Kono Konopik(ds)
Produced by Anyone's Daughter
収録曲目
01.Piktor/Pictor
02.Erstes Vorspiel/First Prelude
03.Erster Teil Der Erzahlung/First Part Of The Narration
04.Purpur/Purple
05.Zweites Vorspiel/Second Prelude
06.Zweiter Teil Der Erzahlung/Second Part Of The Narration
07.Der Baum/The Tree
08.Dritter Teil Der Erzahlung/Third Part Of The Narration
09.Sehnsucht/Yearning
10.Vierter Teil Der Erzahlung/Fourth Part Of The Narration
11.Piktoria Viktoria/Pictoria Victoria
12.Funfter Teil Der Erzahlung/Fifth Part Of The Narration
13.Der Doppelstern/The Double Star
bonus track(demo track 1977/78):
14.Piktors Verwandlungen/Pictor's Metamorphoses