スペインのゲッセン・レコードから、22年リマスターでのリシュー。ファームはイリノイ州マウント・ヴァーノン出身のグループで、ゲイリー・ゴードンが中心となって69年に結成されている。本作は、71年にプライヴェート・プレスの自主制作盤としてリリースされた唯一のアルバムで、オリジナルLPはサイケ系コレクターの間で知られたコレクターズ・アイテム。メンバーは、ゴードン、デル・ハーバート、ロジャー・グリーンウォルト、ジム・エルウィン、マイク・ヤング、スティーヴ・エヴァンチクの6人編成で、ツイン・ギターを軸としたブルージーなヘヴィ・サイケ系サウンドを展開。オールマン・ブラザーズで知られるラストの「ステイツボロ・ブルース」は、吹きまくり系のブルース・ハープも含めわりとストレートなブルース・ロック調だが、オールマンやウィッシュボーン・アッシュ辺りをもう少しアングラ&プログレにしたような1曲目、ブギー調で炸裂する2曲目、どこかしらピンク・フロイドの「シンバライン」にメロディが似ている3曲目、B級ハード調の4曲目などなど、全体に浮上出来ないアングラ感とスモーキーなサイケ感が交叉。時折ボトルネックも交えながら、ファズとクリア・トーンを使い分けるツイン・ギターが正しくサイケで、オーソードックスなオルガンや堅実なリズム隊にはそれ程派手さはないが、全体としてはわりといい塩梅のヘヴィネスが出ている感じ。セッション風に盛り上がる演奏は、1級に上手いわけではないが味わいがあってそれなりにカッコよく、全体にバンド感が担保されていて、ヘヴィ・サイケ&ブルース・ロック系愛好家なら十分に楽しめると思う。この後、73年頃まで活動していたようだがバンドは解散、ゲイリーは奥さんのロバータと共にザ・ゴードンズを結成。
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輸入盤
(Psyche/Blues,Hard / Jewel-case CD(2022 Re-master) / Guerssen Records/Spain)
Gary Gordon(bottleneck-g,g,vo)
Del Herbert(el-g,12-g)
Roger Greenwalt(org,p)
Jim Elwyn(b,vo)
Mike Young(ds)
Steve Evanchik(congas,timbales,cymbal,mouth-harp)
Produced by Unknown
収録曲目
1.Jungle Song
2.Let That Boy Boogie
3.Sunshine In My Window
4.Cottonfield Woman
5.Statesboro Blues