USAのクレオパトラから、21年新規リマスター&デジパックでのリシュー。グルグルは、それまでヴォルフガング・ダウナーやイレーネ・シュヴァイツァーのバンドの他、主にフリー・ジャズ畑で活動していたマニ・ノイマイヤーが、セッション等で顔馴染みだったウリ・トリプテとともに、68年にスイスのチューリッヒで結成したグループで、カンやアモン・デュール、アシュ・ラ・テンペル等々と並ぶ、バンド形態のジャーマン・サイケ&プログレを代表する存在の1つ。結成当初はヴォーカルやサックス、オルガンも含めた5人編成だったようだが、69年にノイマイヤーとトリプテを残して3人が脱退、代わりにアジテイション・フリーにいたアクス・ゲンリッヒが加入してトリオ編成となる。本作は、71年にドイツのオールからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは、前作と同じノイマイヤー、トリプテ、ゲンリッヒのトリオ編成、エンジニアはコニー・プランク。内容も、基本的には前作「UFO」そのままの炸裂インプロを展開しているのだが、ゲンリッヒとトリプテがリフやフレーズらしきものをけっこう弾いていたり、リズム隊がシンコペする部分もわりとあるので、「UFO」よりは形のある演奏と云えるかも知れない。また、ノイマイヤーの変テコなボーカルや、スライド・ギターを多用したバラけた雰囲気のドローン・パートは、そのまま次作「カンガルー」以降の変態ストレンジ・プログレにも通じる印象。ところでしかし、ブルースを基調とした圧倒的なヘヴィネスを放つインプロの炸裂感は圧巻で、「UFO」が好きなリスナーならば、発掘ライヴ音源「エッセン1970」とともにまずもって楽しめるだろう好盤と思う。カッコよし!。カナダ・プレス盤
輸入盤
(Psyche/Progressive,Electronics,Strange / Digi-Pack CD(2021 Re-master) / Cleopatra/USA,Canada)
Mani Neumeier(ds,per,vo)
Uli Trepte(b,radio)
Ax Genrich(g)
Conny Plank(engineering)
Producerd by Guru Guru
収録曲目
1.Electric Junk
2.The Meaning Of Meaning
3.Bo Diddley
4.Space Ship