ドイツのニュー・ミュージック/グリーン・トゥリーから、74年の未発表ライヴ音源1曲をボーナスで加えての、12年新規リマスターでのリシュー。アバカスはドルトムント近郊のハム出身のファッションを母体とするグループで、71年にイギリス人ボーカリストのクリス・ウィリアムズ(ex.グレイル,etc)が加入後アバカスに改名した。本作は、71年にドイツのポリドールからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、ウィリアムズ、チャーリー・シャーデ(ex.ストレート・シューター,etc)、クリス・バルツキー、クラウス・コールハーゼ、フェリクス・ハンスの5人編成、プロデュースはゲルト・ミュラー。概ね、サイケとプログレの狭間をいくゴッタ煮サウンドを展開していて、例えばザ・ムーヴやボンゾ・ドッグ・ドゥーダー・バンド方面のアート・ロック色やビート調ポップネスと、グローヴシュニットやトゥモロウズ・ギフト、ジョイ・アンリミテッド辺りに通じる、クラウト・サイケ感内包のジャーマン・プログレ色が交叉。オルガンを軸としたキーボード群、ブルース基調の下品なファズ・ギター、雰囲気十分のシタール、安定したリズム隊、クールな英語ボーカルによるアンサンブルはけっこう濃密でカッコよく、アイデア詰込型の畳み掛けるアレンジのハマりも悪くない。楽曲や展開、ボーカルのブリティッシュ的要素と、達者だがどこか煮え切らなさの残るクラウト調の演奏が、何とも独特のバランスで同居していて、捨て難いB級の味わいを放つ好盤と思う。ユルゲン・ケーレルトの手によるヒプノシス的なスリーヴも素敵。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Progressive,Art Rock / Jewel-case CD(2012 Re-master) / New Music/Green Tree/German)
Chris Williams(vo,g,per)
Charly Schade(g,sitar)
Chris Barutzky(org,p,kbd)
Klaus Kohlhase(b)
Felix Hans(ds,per)
Produced by Gerd Muller
収録曲目
1.Pipedream Revisited Part 1&2
2.Capuccino
3.Don't Beat So On The Horses
4.Song For Brunhilde
5.Song For John And Yoko
6.Radbod Blues
7.Chestholder
bonus track:
8.Midway Live 1974