スペインのオクトーバークサルト・レコードからのリリース。国内のマーキー/ベル・アンティークが輸入盤にオビ・解説を付けた国内流通盤。オクトーバー・イクースは、おそらくカスティーリャ・ラ・マンチャ州トレド出身のグループで、アンヘル・オンタルバ(ex.シーオーム,etc)とアマンダ・パソス・コッセが中心となって03年に結成されている(マドリッド結成説もあり)。04年にライヴ会場で無料配布していたカセット作品「ハイドラ」が、『プレザンがキング・クリムゾンを演奏しているような感じ』として一部で話題となって、05年にイタリアのマ・ラ・ケシュ・レコードからデビューした。本作は、21年にリリースされたセクス・アルバムで、邦題は「白夜、赤い灯火」、日本語ライナー付。メンバーは、前作からのオンタルバ、ビクトル・ロドリゲス、ジョン・ファルコーン(ホン・ファルコネ)の3人に、新たにアベリオ・サーベドラを加えた4人編成。ギター、ベース、プロデュース兼任のオンタルバを軸に、変拍子を多用したキメの多い複雑な楽曲とアレンジを、バンド感が担保された一糸乱れぬアンサンブルで展開していて、概ね前作の延長線上にある暗黒チェンバー・ロック方面サウンド。変テコなリフやフレーズを複数のパートで丁寧に分担して、意表を突くダイナミズムで緩急を付ける手法は、例えば初期ヘンリー・カウ辺りに近似する印象で、その意味ではわりと典型的なRIO系暗黒チェンバー感といえるかも知れないが、隠し味的にシンフォニック・プログレやカンタベリー方面のキャッチーな要素も内包されていて、この線としてはけっこう聴きやすい。全体に演奏が上手くてカッコいい好盤と思う。
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マーキー盤
(Psyche/Avant-Garde,Chamber,RIO,Progressive / Jewel-case CD(2021) / Octoberxart Records,Marquee/Spain,Japan)
Angel Ontalva(g,b)
Victor Rodriguez(kbd,mltrn)
John Falcone(bason)
Avelino Saavedra(ds)
Produced by Angel Ontalva
収録曲目
1.Noches Blancas, Luces Rojas/白夜、赤い灯火
2.Arrecia Tempestad/荒れ狂う嵐
3.Entre Rostros Y Sombras/顔と影の間
4.Rara Avis/まれな警告
5.Un Viejo Conflicto/古の戦い
6.Hasta El Fin Del Tiempo/時の果てまで