フランスのデュール・エ・ドゥから、3曲入スプリット・シングルCDでのリリース。国内のディスク・ユニオンが再配給した国内盤(ステッカー付)。ポアルはリヨン出身のグループで、アントワーヌ・アルネラ、ボリス・カソーヌ、ギレム・メイエの3人によって05年に結成されている。08年に配信のみでファースト、11年にCDと配信でセカンド・アルバムをリリース、エトロン・フー方面のお下劣さとサムラ・ママス方面のユーモラスさを掛け合わせたような、バカテクな演奏とサウンド、モンティ・パイソン方面のビザーレ&ナンセンスなヴィデオ・クリップが、一部の巷で話題となった。ムラはコロンビアのグループで、サンティアゴ・ボテロが中心となって12年頃から活動を開始したらしい。13年にファースト・アルバムをリリース後、現在までに本作を含む2枚のスプリット・シングルと3枚のアルバムをリリースしている。本作は、18年にリリースされたムラとポアルのスプリット・シングルで、メンバーは、ムラ(1,2曲目)がボテロ、キケ・メンドーサ、マリア・バレンシア、パブロ・ムニョース、カミロ・バルテルスマン、アレハンドロ・アラウホの6人編成、ポアル(3曲目)がアルネラ、カソーヌ、メイエのトリオ編成。ムラは、例えばルインズを遅く重くしたような、RIO系チェンバー・ロック色内包の変態感十分で、ラウドなリズム隊とノイジーなギターに、さらに太いサックスが覆いかぶさるような感じで一体となって爆発。ポアルは、能や狂言の謡い回しや雅楽のメロディ、フレーズ等を、従来の高速&バカテク炸裂アンサンブルに織り交ぜたサウンドで、ある意味デタラメ感満点。この曲が、上田純子との共演作品「義経」の布石となったようだ。ともかくも、どちらもかなり面白い。
ディスク・ユニオン盤
(Psyche/Avant-Garde,Chamber,RIO / Jewel-case CDS(2018/2023) / Dur Et Doux,Disk Union/France,Japan)
MULA are:
Santiago Botero(vo,b)
Kike Mendoza(el-g,vo)
Maria "Mange" Valencia(sax,vo)
Pablo Munoz(sax,vo)
Camilo Bartelsman(ds,vo)
Alejandro Araujo(vo)
Produced by Mula, Santiago Botero
POIL are:
Boris Cassone(g,vo)
Antoine Arnera(kbd,vo)
Guilhem Meier(ds,vo)
収録曲目
1.Mula - El Rey/エル・レイ
2.MULA - Disculpe Ud Senora/奥様、御免あそばせ
3.POIL - Gagaku/雅楽