イタリアのダーク・コンパニオンから、300枚限定プレスの見開きデジスリーヴ&ゴールド・ディスクCDでのリリース。グロイウは、ジョン・グリーヴス(ex.ヘンリー・カウ,ナショナル・ヘルス,ソフト・ヒープ,etc)が、オリヴィエ・メラノ(ex.モビール,サイキック・リリカ,BAUM,etc)とレジス・ブラール(ex.シヤン・ヴェール,トランクス,イル・モンストロ,etc)のデュオに加わる形で、23年に新たに結成されたユニット。本作は、25年にリリースされたファースト・アルバムで、20ページに及ぶ分厚いブックレット入。メンバーは、前述のグリーヴス、メラノ、ブラールのトリオ編成で、プロデュースはバンド、23年9月11〜15日にパリのキャベルヌ・スタジオでレコーディングされたマテリアルとある。インプロヴィセイション主体のセッション音源を元に、適時構成や展開をアレンジして、ジョン・エドワード・メイスフィールド、リサ・ハーマン、ルネ・ドーマル、サミュエル・ベケット等の近現代詩人、ダフィド・アプ・グウィリムシアン等の中世詩人、グリーヴス本人や「キュー・ローン」の僚友ピーター・ブレグヴァドの詩を、時折ハミング感も絡めたポエトリー・リーディング&トーキング調ボーカルで配置。プラスティック・オノ・バンドのカヴァー(9曲目)も含め、RIO系チェンバー・ロック方面のストレンジ感がポスト・ロック調のソリッドなバンド感に収束していて、オルタナ色とフリー・ジャズ色が同居するアンサンブルは、わりと素直にカッコいい。楽曲にメロディアスさが担保されていて殊の外聴きやすく、この線としてはかなりの好盤と思う。やはりグリーヴスは素敵。
輸入盤/限定300枚プレス
(Psyche/Chamber Rock,Post Rock,RIO,Canterbury / Digi-Sleeve CD(2025) / Dark Companion/Italy)
John Greaves(b,voice)
Olivier Mellano(g)
Regis Boulard(ds)
Produced by Gloyw
収録曲目
01.A Word / The Passing Strange
02.Un Bout De Mon Coeur
03.Kew Rhone Is Real
04.The Sky Is Blue
05.My Father Was A Tree
06.Englyn I'r Gal
07.Les Dernieres Paroles Du Poete
08.John's Blues
09.Working Class Hero
10.The Drunken Boat