国内のベル・アンティーク/マーキーから、ライヴやデモ音源、ハネムーン・キラーズの未発表曲等計5曲をボーナスで加えての、SHM-CD&19年新規リマスター、限定ペーパースリーヴでのリシュー。コーティング紙ジャケ仕様で、ライナーは浅野淳。アクサク・マブールは、コス在籍中のマルク・オランデルが、友人のヴァンサン・ケニスと77年に制作したソロ・アルバム「偏頭痛の為の11のダンス療法(後にアクサク・マブール名義で再発)」を契機として、79年にオランデルがコスを脱退後に本格的に始動したグループで、81年以降はレ・テュール・ドゥ・ラ・リューヌ・ドゥ・ミエルと合体してザ・ハネムーン・キラーズとしても並行活動した。本作は、80年にフランスのアテムからリリースされたセカンド・アルバムで、邦題は「ならず者のように」。メンバーは、前作からのオランデルとキャサリン・ジャヌー、ミシェル・ベルクマン(ex.ユニヴェル・ゼロ,etc)の3人に、ヘンリー・カウ、アート・ベアーズ等々のフレッド・フリスとクリス・カトラーの他、フランク・ヴュイツ(ex.パゾップ,etc)、ドゥニ・ファン・ヘッケ(ex.ウォーレス・コレクション,コス,ジュルヴェルヌ,etc)が新たに加わった7人編成。前作とはひと味違った、ヘンリー・カウ的な攻撃的チェンバー・ロックを展開していて、キャバレー音楽、アラビック民族音楽、現代音楽、室内楽等をストレンジで括った、スケルトン・クリュー辺りにも近似するサウンド。ダークかつシリアスな緊張感、耳に新鮮な音色のバリエーションのある楽器群、変態コラージュ感、濃密で攻撃的な演奏が絶妙のセンスでハイブリットされていて、ともかくも正しくサイケでカッコいい好盤と思う。ボーナスもかなり面白い。
マーキー盤/国内プレス(Japanese-pressing CD)
(Psyche/Strange,Chamber,Collage,Canterbury / Paper-Sleeve SHM-CD(2019 Re-master) / Belle Antique/Japan)
Marc Hollander(kbd,sax,clnt)
Catherine Jauniaux(vo,pinball)
Michel Berckmans(bassoon,oboe)
Fred Frith(g,vln,b)
Chris Cutler(ds,per,radio)
Denis Van Hecke(cello)
Frank Wuyts(kbd,ds)
Producerd by Aksak Maboul
収録曲目
01.A Modern Lesson/モダン・レッスン
02.Palmiers En Pots/鉢植えの椰子
03.Geistige Nach/霊的な夜
04.I Viaggi Formano La Gioventu (Truc Turc)/かわいい子には旅をさせよ (トルク・ターク)
05.Inoculating Rabies (Pogo)/狂犬病予防接種 (ポゴ)
"Cinema (Knokke)/シネマ組曲 (クノッケ)" :
06.Ce Qu'on Peut Voir Avec Un Bon Microscope/良い顕微鏡で見ることができるもの
07.Alluvions/沖積層
08.Azinou Crapules/アジノウ・クラピュール
09.Age Route Brra! (Radio Sofia)/アジュ・ルート・ブラ! (ラジオ・ソフィア)
bonus track:
10.Bosses De Crosses/銃把の気配 (あるいは隠し持ったリヴォルバー) (feat. THE HONEYMOON KILLERS)
11.Vapona Au Tour De France/ヴァポナ、接着剤じゃないよ (demo)
12.Three Epileptic Folk Dances/3つの癇癪的フォーク・ダンス (live)
13.Mastoul Alakefak/キメて最高! (Milano improv)
14.Before J/ビフォア J