スウェーデンのサイレンスから、69年のオクラ入りナンバー1曲をボーナスで加えての、01年新規リマスターでのリシュー。ハーヴェスターは、インターナショナル・ハーヴェスター(IH)がほぼ同じメンバーのまま改名したグループで、ストックホルムの音楽アカデミーでテリー・ライリーに学び、その影響を強く受けたボ・アンデシュ・パーションが、同じアカデミーの学生やプロのミュージシャンと共に67年にパーソン・サウンドを結成、68年にほぼ同じメンバーでIHに移行、さらに69年にハーヴェスター、70年にトラッド・グラス・オーク・スターナーとほとんど同じメンバーで名前を変えながら、インプロを主体に独特のスタイルのサイケ・サウンドを展開した北欧サイケのビッグ・ネームの1つ。本作は、70年にスウェーデンのデシベルからリリースされたハーヴェスター名義唯一のアルバムで、メンバーは、パーション、トマス・ティドホルム、トアビョルン・アベリ、トマス・ガーツのIHの4人に、IHに引き続きアーネ・エリクソン、ウルバン・ヤーマン等が適時ゲスト参加。路線もIHとほぼ同じで、ヒッピー感内包の上等なアンサンブルとバンド感がドローンに収束していて、ゆるくてギスギスした独特の雰囲気がよりわかりやすく、ノルディック・トラッドを基調とした寒く枯れた味わいもいい感じ。4分の3拍子のポルカのリズムをドローンでやったりもしてて、勿論甲乙つけ難いが、演奏のカッコよさではIHよりも本作のほうが上かも知れない。巷ではよくアモン・デュール2との類似で語られるようだが、ライリーの影響で括るならサード・イアー・バンドのほうが近いという印象。ともかくも、正しくサイケで文句なしの好盤と思う。
輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Progressive,Drone / Jewel-case CD(2001 Re-master) / Silence/Sewden)
Bo Anders Persson(g)
Thomas Tidholm(sax,fl,vo)
Torbjorn Abelli(b)
Thomas Gartz(ds)
Arne Ericsson(cello)
Urban Yman(fiddle)
Kjell Westling(fiddle)
Producerd by Bo Anders Persson
収録曲目
1.Nar Lingonen Mognar
2.Kristallen Den Fina
3.Kuk-Polska
4.Nepal Boogie
5.Everybody
6.Bacon Tomorrow
7.Och Solen Gar Upp
bonus track(1969 unreleased):
8.Hemat