スペインのBMGから、本作の英語ヴァージョン7曲をボーナスで加えての、01年新規リマスターでのリシュー。ロス・ブリンコスはマドリード出身のグループで、フェルナンド・アルベクスとマヌエル・ゴンサレスが中心となって64年に結成されている。デビュー当初からヒット・シングルを量産、『スペインのビートルズ』とも呼ばれたスパニッシュ・ロックのビッグ・ネーム。本作は、70年にスペインのノボラからリリースされたフォース・アルバムで、裏スリーヴはベネズエラ盤スリーヴ。メンバーは、アルベクス、ゴンサレス、オスカル・ラスプリジャ、ミゲル・モラレス、リッキー・モラレスの5人編成、プロデュース&音楽監督はアウグスト・アルゲロ。ラリー・ペイジがプロデュースした前作「コントラバンド」から、プログレ&アート・ロック色が顕われ始め、本作もその延長線上という感じで、ビート調のキャッチーさはある程度担保されてはいるが、全体としてはアート・ロック&プログレ方面で括れる印象。特に、長尺な1,9曲目辺りのサイケ調プログレ感は、イタリアン・ロックに通じるヘヴィネスとヨレがあって素直にカッコよく、泣きのバラードの4曲目、軽快な5曲目、オルガンとファズ・ギターがハマった6曲目なども悪くない。この煮え切らない折衷感はプログレ系としても十分に成立していて、イタリアン・ロック愛好家も含めけっこう楽しめるサウンドと思う。本作でバンドは解散、アルベクスとラスプリジャはアラクランを結成、その後アルベクスはモラレス兄弟とバルラバスで合流。
輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Progressive,Art Rock,Pops / Jewel-case CD(2001 Re-master) / BMG/Spain)
Miguel Morales(g,vo)
Ricky Morales(g,vo)
Oscar Lasprilla(kbd,g)
Manuel Gonzalez(b,vo)
Fernando Arbex(ds,vo)
Produced & Directed by Augusto Alguero
収録曲目
01.Mundo, Demonio, Carne
02.Vive La Realidad
03.Hermano Ismael
04.Esa Mujer
05.Jenny, La Genio
06.Emancipacion
07.Carmen
08.Butterfly
09.Kama-Sutra
bonus track(english version):
10.Emancipation
11.Where Is My Love
12.Jenny, Miss Genius
13.Keep On Loving Me
14.Misery And Pain
15.Too Cheap, Cheap
16.I Don't Know What To Do