国内の磨崖仏リミテッドから、3面開きデジスリーヴでのリリース。リシャール・ピナスはパリ出身のギタリストで、ジル・ドゥルーズの下で哲学を学んでいた大学在学中にスキゾを結成、スキゾを母体として発展したエルドンでの活動で何より知られるビッグ・ネーム。吉田達也は岩手県江刺市(奥州市)出身のドラマーで、80年代のYBO2に始まり、ルインズ、是巨人、高円寺百景等々のバンドやソロ活動の他、数多の幅広いミュージシャン達と共演しているビッグ・ネーム。本作は、19年にリリースされたデュオ名義セカンド・アルバムで、15年のライヴを含め3枚目の作品。メンバーは、ピナスと吉田のデュオ編成。基本的には、前作「ウェルカム・イン・ザ・ヴォイド」の延長線上にある、ハイテンションなヴァイオレント即興なのだが、楽曲全体にどこかプログレ的情感が顕われていて、エルドン的無機質さのエレクトロニクス色を絶妙のマッチングを見せる。ピナスのギターと吉田のドラム自体は、従来の特徴が担保されていて、それぞれの爆発路線で素直にカッコよく、吉田の手によるベースやシンセのシンプルな打ち込みトラックが、曲調を独特の情感方面に誘導していて、ピナスのギターがそれに呼応した哀愁を帯びている。「インターフェイス」や「スタンド・バイ」辺りのエルドンの硬質さに、日本人好みのプログレ的情感を加味したような印象で、正しくサイケで心地好い文句なしの好盤と思う。カッコよし!。
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磨崖仏リミテッド盤
(Psyche/Electronics,Progressive,Post Rock / Digi-Sleeve CD(2019) / Magaibutsu Limited/Japan)
Richard Pinhas(g,effects)
Tatsuya Yoshida(ds,kbd,voice)
Produced by Unknown
収録曲目
1.Ignition
2.Affection
3.Infection
4.Ascension:
a)Procession
b)Ascension
c)Vision
d)Invasion
e)Confusion
f)Elision
g)Decision
h)Illusion