UKのサブエキゾティック・レコードから、正方形プラケ+スリップ・ケースでのリリース。レターズ・フロム・マウスはエレクトロニクス奏者のスティーヴン・アンダーソンのソロ・ユニットで、、おそらくエジンバラ出身。本作は、22年にリリースされたサード・アルバムで、ブックレット入。基本的には、プロデュースも含め全てアンダーソンによる1人によるパフォーマンスだが、曲によってマーティン・ギボンスによるポエトリー・リーディングが時折入る。「蛍の光」や「故郷の空」でも知られる、18世紀スコットランドの詩人ロバート・バーンズの詩や人物をモチーフとしたコンセプト・アルバムで、モジュラー・シンセを軸にフィールド・レコーディング・マテリアルを適時絡めたサウンドを展開。ドローン感が担保された湿気感満点のモアレ的空間に、淡い情感のメロディらしき音像や、変容されて原型不明のフィールド音らしき音像が浮かんでは消える感じで、ダーク感よりも郷愁感の方が強く顕われている印象。時折ヴィブラフォンやオルゴール、ギターらしき音像も聴こえ、実際そうなのかどうかは判らないけれども、全体を覆うソフト・フォーカス調のくぐもり感がある種のファンタジックな世界観を演出していて、各フラグメントの柔らかいサウンドスケープはともかくも心地好い。リヴァーブの埋没感や遠くで鳴ってるドローン感がいい塩梅で、郷愁感の儚さもしつこ過ぎず、何かしらの映像を喚起させられる要素十分。正しくサイケなトリップ・ミュージック系としても、エレガントで素敵な好盤と思う。
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輸入盤/限定プレス
(Psyche/Electronics,Ambient,Drone / Square Jewel-case CD(2022) / Subexotic Records/UK)
Steven Anderson(aka. Letters From Mouse)(all instruments)
Martin Gibbons(voice)
Produced by Letters From Mouse
収録曲目
01.Elizabeth
02.NS92476494
03.South Church Beastie
04.Tarbolton Penny
05.Trefoil
06.Cordiality
07.Lily Bonie
08.Candles
09.Element C6
10.A Man's a Man for a' That