スウェーデンのトンバード・グラモフォンから、300枚限定のデジパックでのリリース。コスモゴンは、アネクドテンのニクラス・バーリ(バルケル)が、クラシック畑のピアニストのソフィー・リンデルと新たに結成したユニットで、本作は21年にリリースされたファースト・アルバム。メンバーは、メロトロン、キーボード(LSM/ローガン・ストリング・メロディ)、エレクトロニクスのソフィー、オルガン、シンセ(アープ・オデッセイ)、メロトロン、テープ操作のバーリのデュオ編成。『テリー・ライリー、タンジェリン・ドリーム、ポポル・ヴー、アシュ・ラ・テンペルのような』とのステッカーの謳い文句の通り、概ね70年代ジャーマン・サイケへのオマージュ的エレクトロニクス・サウンドを展開。ドローンからシーケンサー導入へと変化する1曲目、ほぼドローン一辺倒の2曲目、どちらもメロトロンとオルガンのドローン感を軸としたダーク・アンビエント調で、とりわけ「フェードラ」、「ルビコン」、「リコシェ」辺りのタンジェリン・ドリームを彷彿させられる印象。曲調は決して明るくはないが、暗黒という程のダークネスではなく、どんよりした灰色の雲間から時折光芒が差し込むような、ちょっと独特の幽玄さを放っていて、鳥の囀りやホワイトノイズ的SEのハマりも悪くない。全体にメロトロン執着感十分で、その意味では一貫してバーリにブレはなく、ポスト・ロック的オルタナ感が70年代的イモっぽさに収束する、けっこう面白いサウンドスケープを堪能出来る。正しくサイケなドローン&エレクトロニクス系の好盤と思う。
只今在庫切れとなってしまいました。ご予約オーダー・お問い合わせ等は、問い合わせフォームからお受けいたします。入荷見込み・時期など現在の状況を改めてお知らせいたします。
輸入盤/限定300枚プレス
(Psyche/Elecronics,Progressive,Drone / Digi-Pack CD(2021) / Tonbad Grammofon/Sweden)
Sophie Linder(mltrn,kbd,elctronics)
Nicklas Barker(org,syn,mltrn,tape)
Produced by Unknown
収録曲目
1.Massan
2.Somnus