ドイツのMIG/メイド・イン・ジャーマニーから、76年の未発表音源2曲をボーナスで加えての、デジパックでのリシュー。07年のドイツSPV/リヴィジテッド盤と同じリマスター音源で、ボーナスも同じ。クラウス・シュルツェはベルリン出身のエレクトロニクス奏者&ドラマーで、タンジェリン・ドリームとアシュ・ラ・テンペルを経て、現在もソロ活動を続けるジャーマン・エレクトロニクス界のビッグ・ネーム。本作は、74年にドイツのブレインからリリースされたフォース・アルバムで、当時UKヴァージン傘下のキャロラインからもリリースされた。メンバーは、基本的にシュルツェの1人多重レコーディングで、1曲でエルンスト・ヴァルター・ジーモンのボーカルが入る。非常に物悲しいオルガンの奏でるテーマが、シュルツには珍しい12弦ギターのアルペジオや、初期ポポル・ヴー的なプリミティヴなパーカスと反復リズム、ウネり飛び交うシンセ等々と一体となって押し寄せてくる1曲目、冥界に響き渡るようなオペラ調のボーカルが中世暗黒感を誘う2曲目、パーカッシヴなシンセが暗闇へと収束する3曲目、どれも正しくサイケでシリアスな内省感を放つ。この、全体に漂う荒涼としたワーグナー的情感は、そのまま「ムーンドーン」と「ミラージュ」へ繋がっていく印象で、静まりかえった新月の真冬の夜のように寒い。極めてダリ的なスリーヴも含め、メディテーション・ミュージックとして優れて瞑想的な好盤と思う。ボーナス2曲は、メロトロンとシーケンサーを使った「ムーンドーン」的ダーク・ナンバーで、こちらもかなりよかった。
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輸入盤
(Psyche/Electronics,Medidtation,Progressive / Digi-Pack CD(2016 '07Re-master) / MIG-Music/German)
Klaus Schulze(syn,org,p,per,12-g)
Ernst Walter Siemon(vo)
Producerd by Klaus Schulze
収録曲目
1.Ways Of Changes
2.Some Velvet Phasing
3.Voices Of Syn
bonus track(1976 unreleased):
4.Foreplay
5.Synthies Have (no) Balls?