ドイツのビュロー・Bから、18年新規リマスター&デジパックでのリシュー。エルドンは、リシャール・ピナス、ジョルジュ・グルムブラト、ココ・ルーセル、パトリック・ゴーティエ等が出入りしていたシゾー(スキゾ)を母体として、74年にピナスが中心となって新たに結成されたユニットで、 マグマ人脈とも絡みながら独自のエレクトロニクス&音響プログレ路線を貫いたビッグ・ネームの1つ。本作は、74年にピナスの自主レーベルのディジュンクタから自主制作盤としてリリースされたファースト・アルバムで、ロバート・ワイアットに捧げる旨の文言がある。ピナス1人によるギターとシンセの多重録音を核に、曲によってゴーティエ、グルムブラト、ルーセル、アラン・ルノー、ピエロ・ルーセル等のシゾー時代の僚友達が適時ゲスト参加。4曲目でニーチェの詩を朗読しているのはジル・ドゥルーズ。概ね、ドローン&ノイズ方面に収束するエレクトロニクス・アンビエントを展開していて、巷で噂の通りフリップ&イーノの「ノー・プッシーフーティング」に近似するサウンド。それは勿論、ピナスも意識していたに違いないが、既にシゾー時代の72年には『フリッパートロニクス』的な音を出していて、単なるエピゴーネンではないと思われる。LPでは旧A面がウィリアム・バロウズ・サイド、旧B面がノーマン・スピンラッド・サイドとなっていて、その辺りの文学的要素も含め、センス抜群のギター&エレクトロニクスによる浮遊感満点のサウンドで、ともかくも流していて心地好い好盤と思う。この後、ルーセルは渡米してハッピー・ザ・マンへ。EUプレス盤
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輸入盤
(Psyche/Electronics,Drone,Noise / Digi-Pack CD(2018 Re-master) / Bureau B/German,EU)
Richard Pinhas(g,syn)
Alan Renaud(g)
Patrick Gauthier(p,syn)
Georges Grumblatt(syn)
Pierrot Roussel(b)
Coco Roussel(ds)
Gilles Deleuze(vo)
Produced by Richard Pinhas
収録曲目
1.Zind
2.Back To Heldon
3.Northernland Lady
4.Ouais Marchais, Mieux Qu'en 68. (Ex : "Le Voyageur")
5.Circulus Vitiosus
6.Ballade Pour Puig Antich (Revolutionnaire Assassine En Espagne.)