ドイツのMG.アート(マニュエル・ゲッチング・アート)から、3面開きデジパック&CD+DVDの2枚組でのリシュー。アシュ・ラ・テンペルは、当時まだ17歳のマニュエル・ゲッチングとハルトムート・エンケが、69年にベルリンで結成したスティープル・チェイス・ブルース・バンドを母体として、タンジェリン・ドリームを脱退したクラウス・シュルツェの加入を期に音楽性が変化後、70年に新たに名前を変えてスタートしたグループ。本作は、00年4月2日にロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールで行われた、ジュリアン・コープ主催の「コーニュコーピア・ウィークエンド・フェス」でのライヴ音源&映像で、メンバ-は、ギターのゲッチング、シンセ&ドラム・マシーンのシュルツェのデュオ編成。アシュ・ラ・テンペル名義としては、73年の「ジョイン・イン」以来27年振りの2人の共演アルバムとなった00年「フレンドシップ」を契機に、1度限りの共演ライヴとして企画されたもので、その「フレンドシップ」収録曲をモチーフに再構成した、このライヴ独自のアレンジで展開。ギターやシンセ、ホワイトノイズのアドリブなど、「フレンドシップ」とは完全に別物ではないがそれなりに違っていて、4打リズムのダンサンブルなハウス感と、ダーク&スペイシーなジャーマン・サイケ感が独特の間で交叉。結局はほぼ1コード・インプロに近いのだが、まろやかなリズムの揺らぎの中で、シュルツェの武骨さがゲッチングの洗練感に収束する感じは、ともかくも流していて非常に心地好い。正しくサイケなトリップ・ミュージックの好盤と思う。尚、DVDはリハーサル風景も交えた63分の抜粋で、NTSC/R0で普通に観れる。
輸入盤
(Psyche/Electronics,Progressive,House,Techno / Digi-Pack CD+DVD(2020 NTSC/R0) / MG.Art/German)
Manuel Gottsching(el-g,ac-g,hawaiian-g)
Klaus Schulze(drum-machines,sequencing,syn)
Produced by David Sefton
収録曲目
(CD):
1.Gin Rose
2.Eine Pikante Variante
(DVD):
1.Gin Rose/Eine Pikante Variante