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USAのリサイタルからのリリース。ザカリー・ポールはミネソタ州セントポール出身のヴァイオリニスト兼コンポーザーで、3歳から『鈴木メソッド』によるヴァイオリン教育を受け、16年にカリフォルニア州のポモナ・カレッジを卒業して音楽学士号を修得＆音楽活動を
開始、現在はニュー・ヨーク州クイーンズを拠点としているようだ。本作は、24年にリリースされたおそらくソロ名義サード・アルバムで、16〜24年における未完成のデモ・マテリアルを改めてエディット＆トリートメントした8曲を収録。メンバーは、ヴァイオリン、エレクトロニクス、キーボード等のポールを核に、曲によってアレックス・チョン、キリン・マクエルワイン、ジェレミア・サイマーマン(ex.大友良英ポータブル・オーケストラ,etc)、ベン・ブロディ、ドリュー・トラスコウスキー、スティーヴン・ロング、トリスタン・カステン・クラウゼ(ex.スティーヴ・ライヒ,シガー・ロス,etc)、コリー・ブラッケン等々が適時参加。概ね、どこか遠くで鳴っている感じのドローン・アンビエント方面で、何かしら変容されたヴァイオリンやシンセ、エレクトロニクスを軸とした埋没感満点のサウンドスケープは非常に見事。白玉がどこまでも続くようなサステイン・トーンを多用するヴァイオリンは、例えばトニー・コンラッド辺りの系譜に繋がるスタイルだが、コンラッドのようなギコギコ感は薄く、壊れゆくものや失われゆくものへの慈しみの表明のような、儚げな情感が担保されていて、流していて素直に心地好い。ともかくも正しくサイケな好盤と思う。素晴らしい！。
輸入盤
(Psyche/Ambient,Drone,Electronics / Jewel-case CD(2024) / Recital/USA)
Zachary Paul(vln,electronics,kbd,etc)
Alex Chong(cello)
Kirin McElwain(cello)
Jeremiah Cymerman(clnt)
Ben Brody(french-hrn)
Drew Truskowski(french-hrn)
Steven Long(barmonium)
Tristan Kasten-Krause(b)
Cory Bracken(vib)
Produced by Unknown
収録曲目
1.Los Angeles, October 2017
2.Red blood full measure, March 2023
3.The dark between, April 2017
4.Fear, February 2021
5.Dream of a roe, November 2022
6.Wind of midnight, February 2024
7.Possessor, April 2019
8.The snow my burning, April 2016
