UKのエソテリックから、12年新規24ビット・リマスターでのリシュー。テリー・ライリーはカリフォルニア州コルファックス出身の作曲家兼鍵盤&管楽器奏者で、パンディット・プラン・ナートとラモンテ・ヤングに影響を受けた、サイケ色の強いサウンドで知られる。スティーヴ・ライヒやフィリップ・グラス等と共に、コンテンポラリー・ミニマル・ミュージックを代表するビッグ・ネームの1人で、サード・イアー・バンドの結成にも影響を与えた。本作は、69年にUSAのCBSからリリースされたアルバムで、全てがライリー1人によるパフォーマンス、プロデュースはデヴィッド・バーマン。ソーニャ、ウェイ、モンクマン達のグループ名に元にもなった1曲目は、オルガン、ハープシコード、パーカスによる浮遊感満点のナンバーで、オルガンによる3拍と4拍のミニマル・フレーズのループ空間に、エレクトリック・ハープシコードやオルガンによる自由なテーマが飛び交い、後半にはパーカスの連打も相俟って独特の盛り上がりを見せる。例えば「風の谷のナウシカ」の腐海の森のシーンの音楽のような感じというか、久石譲が着想をパクったのかも知れない。後にロング・バージョンが単独でもリリースされた2曲目は、サックスとオルガンでミニマル・フラグメントを演奏して、タイム・アキュムレーターを通してリアルタイムでループさせ、さらにエコー・チェンバーで位相をずらしていくカウンターポイント手法。ライヒ程しっかりと構成されてなく、即興ならではのゆるさとルーズさが特徴で、ドリアン・スケールの妖しさと全体に湧き立つダークな無常感は、まさに言葉通りのサイケなカオティック感を堪能出來る。「陽」の1曲目、「陰」の2曲目ともに素晴らしく、ゆるいが緊張感のあるヒプノティック・ミニマル最高峰の1つで、文句なしの大好盤と思う。えらい心地好し!。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Minimal,Medidtation / Jewel-case CD(2012 24bit Re-master) / Esoteric/UK)
Terry Riley(org,hpcd,kbd,per,sax,time-accumulator)
Producerd by David Behrman
収録曲目
1.A Rainbow In Curved Air
2.Poppy Nogood And The Phantom Band