USAのスリル・ジョッキー・レコードから、見開きデジスリーヴでのリリース。メアリー・ラティモアはフィラデルフィア出身のハープ奏者で、本格的なコンサート・ハープとエレクトロニクス&エフェクトを組み合わせた、独特の音響系アンビエント・サウンドを展開する。17年以降は活動拠点をロサンジェルスに移したようだ。ジェフ・ジーグラーもフィラデルフィア出身のミュージシャン兼エンジニアで、ザ・ウォー・オン・ドラッグスやカート・ヴァイル等のプロデューサーとしても知られているかも知れない。本作は、14年にリリースされた2人のデュオ名義セカンド・アルバムで、2人はアマチュア時代から旧知の仲だったらしい。メアリーのハープと、ジーグラーのシンセとギターのホワイトノイズ、メロディカ、リヴァーブ、ディレイ等々を駆使した、エレクトロニクス・アンビエント方面のサウンド。全体に淡い線の細さが感じられ、淡々と美しい響きのハープのメロディやアルペジオと、モノトーン調の薄っすらとしたホワイトノイズやスペイシーノイズが、わりといい塩梅のマッチングを見せる。この、冷たい透明感と醒めた浮遊感、遠くで鳴っている感じのオルタナ的郷愁感は、例えばティム・ボウネスのスロウ・エレクトリックや、ロバート・ヘイグ(ヘイ)、アンドリュー・チョーク辺りに通底する印象で、ともかく流していて心地好い。ノイズ・フラグメントや音色、リヴァーブ感のセンスがよく、コール&レスポンスの妙も含めたサウンドスケープは見事で、30分弱と収録時間は少し短いが、音響アンビエント系文句なしの好盤と思う。スリーヴのスタイリッシュなイメージも素敵。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Ambient,Drone,Electronics / Digi-Sleeve CD(2014) / Thrill Jockey Records/USA)
Mary Lattimore(harp)
Jeff Zeigler(syn,g,mldca,effects)
Produced by Unknown
収録曲目
1.Welsh Corgis In The Snow
2.The White Balloon
3.Echo Sounder
4.Tomorrow Is A Million Years