USAのヌメロ・グループから、2CDでのリリース。スリップ・ケース付でここではそのスリップ・ケースを載せた。ジョアンナ・ブルークはミズーリ州セントルイス郡出身の作曲家兼実験音楽家で、カリフォルニア州オークランドのミルズ大学の現代音楽講座でロバート・アシュリーとテリー・ライリーに師事、70~80年代にかけてエレクトロニクス&ヒーリング・ミュージック畑で活動した、その筋では知る人ぞ知る存在。本作は、16年にリリースされたアンソロジー集2枚組で、おそらく70~80年代におけるカセット作品と未発表音源をコンパイルしたもの。しばらくプレス切れだったが、22年に再プレスされたようだ(本盤は多分その再プレス盤)。クレジット・メンバーは、作曲&エレクトロニクス&その他のジョアンナを軸に、曲によってビル・マラルドのピアノ、ニーナ・ルイメケレ、マギー・パイン、リンジー・ラロンのフルート、ラッセル・ニューハウスのボーカル等が適時参加。調べられる限りでは、CD1は、1曲目が83年「ゴールデン・スワン」、2~6曲目が81年「ヒーリング・ミュージック」、7,8曲目がおそらく未発表。CD2は、1曲目が81年「スペース・ビトウィーン」、2曲目がおそらく未発表、3~14曲目が81年「サウンド・オブ・ザ・シー」だが、確証はない。まどろみ感十分のピアノ・ミニマル・アンビエントから、ダークなエレクトロニクス・ドローン、フルートやホラ貝によるミニマル感内包の実験的なドローンなどなど、トラッドや民族音楽のリフ&フレーズ、メロディをモチーフに、テンポやリズムを変えたりして独自のサウンドに昇華している印象。非常に心地好いものから先鋭的なものまで、静謐で引き締まった好盤と思う。素敵!。
輸入盤/デッドストック入荷
(Psyche/Minimal,Ambient,Drone,Contemporary / Jewel-case 2CD(2016) / Numero Group/USA)
Joanna Brouk(compose,syn,saron,bells,el-p,etc)
Bill Maraldo(p)
Nina Ruymakere(fl)
Maggi Payne(fl)
Lindsey Lalon(fl)
Jonathan Worcester(conch)
Russell Newhouse(vo)
Produced by Joanna Brouk
収録曲目
(CD1):
01.Going Through The Veil - Becoming A Swan
02.Maggi's Flute - Lifting Off
03.Maggi's Flute - Mary's Watch (Part 1)
04.Maggi's Flute - Mary's Watch (Part 2)
05.Maggi's Flute - Mary's Watch (Part 3)
06.Maggi's Flute - Mary's Watch (Part 4)
07.Fire Breath
08.The Creative
(CD2):
01.The Space Between
02.Majesty Suites - Entrance Of The Queen Of Winter Dawn
03.Invocation
04.Atavesta
05.Playing In The Water
06.Aurora
07.Diving Deeper, Remembering Love
08.Going To Sleep
09.The Reminder Of Long Ago
10.The Nymph Rising, Calling The Sailor
11.First Meeting
12.Touching The Sky
13.The Sounding
14.Return To The Deep