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ドイツのセレスティアル・ハーモニーズからのリシュー。フランク・ペリーはロンドン出身のパーカッショニストで、何よりオヴァリー・ロッジやアークなどでのキース・ティペットとの活動で知られているかも知れない。本作は、86年にセレスティアル・ハーモニーズからリリースされたソロ名義サード・アルバムで、作曲、演奏はペリー1人で担当、プロデュースはリヒャルト・エレン。タイトルからも判る通り、黄道十二宮星座をモチーフとしたコンセプト・アルバムで、概ね前々作「ディープ・ピース」と前作「ニュー・アトランティス」の延長線上にある、仏教系金物を使ったドローン・アンビエント・サウンドを展開。チベタン・ベル、シンギング・ボウル、シンバルなどの仏教系金物に、時にホーミーなども交えたサウンドスケープは、相変わらず極めて静謐で澄んだドローン空間を生み出していて、浮かんでは消えるベル群の隙間に顕われる静寂も含め、音楽というよりは音そのものの存在とそこに潜む力が立ち上がってくる感じ。この、宗教臭さくないスピリチュアルな雰囲気は本当に独特で、クリアーさと冷たさとくぐもり感が同居する、絶妙なリバーヴ感のベルの音色はともかくも心地好い。音色自体が持つ説得力や、音が有効であるためには無音の状態が必要であるという当たり前のことを改めて認識させられる、優れて瞑想的な好盤と思う。これはまさに、耳とセンスのみで創り上げられたドローン・アンビエントで、実にシンプルで無駄がない。素晴らしい！。
輸入盤／デッドストック入荷
(Psyche/Ambient,Drone / Jewel-case CD(1989) / Celestial Harmonies/German)
Frank Perry(tibetan-bell,singing-bowls,cymbal,chimes,voice)
Produced by Richard Elen
収録曲目
01.Part1: Aries
02.Part2: Taurus
03.Part3: Gemini
04.Part4: Cancer
05.Part5: Leo
06.Part6: Virgo
07.Part7: Libra
08.Part8: Scorpius
09.Part9: Sagitarius
10.Part10: Capricornus
11.Part11: Aquqrius
12.Part12: Pisces
