USAのジェラス・ブッチャー・レコードから、限定ペーパー・スリーヴでのリリース。見開き紙ジャケ仕様。デイヴ・デッパーはおそらくオレゴン州ポートランド出身のギタリスト兼マルチ奏者で、デス・キャブ・フォー・キューティー(DCFC)やブランケット・ミュージックでの活動で知られていると思う。本作は、20年にリリースされたソロ名義フォース・アルバムで、基本的にデッパー1人によるギターの多重録音作品。15年のDCFCのヨーロッパ・ツアー中に、いつも持て余していたサウンドチェックまでの空き時間などを利用して、コツコツと録りためた10時間以上に及ぶ即興演奏と若干のライヴ・マテリアルを、コロナ禍の中で聴き返しながら整理・編集して制作したとある。概ね、どこか遠くで鳴っているような、淡い情感を放つギター・アンビエント調サウンドを展開していて、柔らかいクリアー・トーンのギターが、アンバーなヨーロッパ的郷愁感に収束。ミニマル色を内包したリフやフレーズ、アルペジオと、うっすらとしたコード感のメロディが、絡んだり絡まらなかったりでフワフワと浮遊する、非常にゆったりとしたサウンドスケープを堪能出来る。部分の拡大が全体と相似する、フラクタル的な静のイメージという意味ではドローン感も十分で、深すぎず浅過ぎずの包み込むようなリヴァーブ感も絶妙。ともかくも流していて心地好く、時間の流れと空気の色が変わる好盤と思う。
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輸入盤
(Psyche/Ambient,Drone,Progressive / Paper-Sleeve CD(2020) / Jealous Butcher Records/USA)
Dave Depper(g)
Produced by Unknown
収録曲目
01.Copenhagen One
02.Manchester Two
03.Manchester One
04.Vienna Five
05.Brussels One
06.Copenhagen Five
07.Munich Six
08.Berlin One
09.Munich Seven