USAのテンポラリー・レジデンス・リミテッドから、見開きデジスリーヴ&2CDでのリリース。ブルーノ・バヴォタはナポリ出身のピアニスト兼マルチ奏者で、10年に自主制作でファースト・アルバムをリリース以降、ポスト・クラシカル、ミニマル、アンビエント、エレクトロニクスの狭間的作品を制作し続けている。本作は、21年にリリースされたナインス・アルバムで、「アパルトメント・ループ(CD1)」と「アパルトメント・ソング(CD2)」の2枚組。全てバヴォタのアパートの1室で1人で制作したとある。CD1の「~ループ」は、ミニマリスティックなシンセとエレクトロニクスによるアンビエント・テクノ調サウンドで、涼やかな反復リフ&パターンに、スペイシーなホワイトノイズやドローン・ストリングスが絡む、スタイリッシュで洗練された上質なサウンドスケープ。CD2の「~ソング」は、いい塩梅にサステインの効いたソロ・ピアノの小曲が並んでいて、少しこもり気味の丸い音色や椅子の軋む音、楽曲群の淡い木漏れ日感も含め、サティ調の『家具のような音楽』感十分。どちらも、肯定的な内省感が何かしらのアンニュイなニュアンスに収束する印象で、それはおそらく、ロック・ダウン下の外出禁止期間中に淡々と制作したということに起因するのかも知れない。クールで落ち着いたテクノ感のCD1、アンバーなピアノがともかくも美しいCD2、ともに流していて非常に心地好く、優れて瞑想的違うタイプのアンビエント・サウンドを堪能出来る好盤と思う。素敵!。
輸入盤
(Psyche/Ambient,Electronics,Techno / Digi-Sleeve 2CD(2021) / Temporary Residence Limited/USA)
Bruno Bavota(p,syn,kbd,electronics)
Produced by Unknown
収録曲目
(CD1/Apartment Loops):
01.Apartment Loop #1
02.Apartment Loop #2
03.Apartment Loop #3
04.Apartment Loop #4
05.Apartment Loop #5
06.Apartment Loop #6
(CD2/Apartment Songs):
01.Apartment Song #1
02.Apartment Song #2
03.Apartment Song #3
04.Apartment Song #4
05.Apartment Song #5
06.Apartment Song #6
07.Apartment Song #7
08.Apartment Song #8
09.Apartment Song #9
10.Apartment Song #10
11.Apartment Song #11
12.Apartment Song #12
13.Apartment Song #13