USAのメロディック・レヴォリューション・レコードから、別ミックス1曲をボーナスで加えての、デジパックでのリリース。T.A.Pは、アメリカ人ギタリスト(ウォー・ギター)のマーク・クック(ex.ハード・オブ・インスティンクト,etc)と、カナダ人キーボーティストのマイク・ジョブボーンが14年に開始したユニットで、そこにイギリス人女性ギタリストのスージー・ジェームズ(ex.フィアフル・シンメトリー,etc)や、ガイル・エレット(ex.ジャム・カレット,etc)が加わってプロジェクトに発展したグループ。本作は、23年にリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、クック、ジョブボーン、ジェームズ、エレットの4人を中心に、曲によってポール・シアーズ(ex.マフィンズ,etc)、ビル・バックマンが適時ゲスト参加。人力ドラムが入るのは、シアーズが参加した5曲目(とその別ミックスのバックマンが参加した8曲目)のみだが、他の曲もジョブボーンがプログラミングしたドラム・トラックが殊の外秀逸で、ギター以外にもオードやフルート、ベース、シンセ、サンプリング、エレクトロニクス等々をマルチに操るクックとジェームズ、ジャム・カレット調のダーク感をそのまま持ち込んだエレットのオルガン&メロトロンが、非常にいい塩梅で自然なマッチングを見せる。例えばロバート・フリップが少しブルージーになったような、各種ギターやウォー・ギターはわりと素直にカッコよく、シンフォニック・プログレ方面のメロディアスな様式美要素と、ポスト・ロック方面のソリッドさが交叉。ダークな空気感のハマりもよく、濃密なギター・インスト・プログレ系の好盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Symphonic,Psyche / Digi-Pack CD(2023) / Melodic Revolution Records/USA)
Mike Jobborn(kbd,syn,soundscapes,drum-programming)
Mark Cook(warr-g,g,b,ds,soundscapes,synths,samples,strings)
Suzi James(g,b,oud,fl,per)
Gayle Ellett(org,syn,mltrn)
Paul Sears(ds,per)
Bill Bachman(ds)bonus
Produced by Unknown
収録曲目
1.Infinite Names
2.The Progbient
3.Initiate Protocol
4.Signal Transactions
5.Silence From The Storm
6.The Last Words Of Dutch Schultz
7.Terminus
bonus track(HOI Mix):
8.Silence From The Storm