USAのムーンジューン・レコードから、3面開きデジスリーヴでのリリース。21年セカンド・プレス盤。ステファン・テーレンはカリフォルニア州サンタ・ローザ出身のギタリスト&コンポーザー&数学者で、おそらく93年にレディオ・オーサカで音楽活動を開始、02年以降はソロと並行してソナー、トミー・マイヤー・ルート・ダウン等々でも活動、現在はスイスのチューリッヒを拠点としている。本作は、19年にリリースされたソロ名義フィフス・アルバムで、メンバーは、プロデュース兼任のテーレンとマルクス・ロイター(ex.スティック・メン,etc)を核に、デヴィッド・トーン(ex.ブルーフォード・レヴィン・アッパー・エクストリミティーズ,etc)、ジョン・デュラント、ヘンリー・カイザー、ビル・ウォーカー、バリー・クリーヴランド、マット・テート、マヌエル・パスクィーネッリ(ex.ソナーetc)、ベノ・カイザー(ex.レディオ・オーサカ,etc)等々が曲によって適時参加。概ね、「ディシプリン」以降のキング・クリムゾン的ダークネスを内包した感じの楽曲を、ギターと8弦タッチ・ギター&ベースを軸としたドラム入のアンサンブルで展開していて、ミニマリスティックなリフと切り込んでくるソロのループ感は、タイトル通りのフラクタル構造に収束する印象。奇数拍子の数学的な美しさとロック的バンド感の交叉が、重厚な演奏と濃密なアレンジのせめぎ合いの中で、見事にプログレらしさとして顕れていて、細かいこと抜きにわりと素直にカッコいい。テーレン、ロイターの洗練されたクリムゾン的空間と、トーンやカイザーの個性的変態ギターの対比も鮮やかで、この線としては文句なしの好盤と思う。
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輸入盤
(Progressive/Psyche,Experimental,Minimal / Digi-Sleeve CD(2021) / Moonjune Records/USA)
Stephan Thelen(fractal-g,tritone-g,touch-b,org,sounds,loops)
Markus Reuter(touch-g,sounds)
David Torn(el-g,loops)
Jon Durant(cloud-g)
Henry Kaiser(el-g)
Bill Walker(el-g,loops)
Barry Cleveland(atmospheres-g,per)
Matt Tate(touch-b)
Manuel Pasquinelli(ds)
Benno Kaiser(ds)
Andi Pupato(per)
Produced by Markus Reuter & Stephan Thelen
収録曲目
1.Briefing For A Descent Into Hell
2.Road Movie
3.Fractal Guitar
4.Radiant Day
5.Urban Nightscape