フランスのランピィ・グレイヴィ・レコードから、本作のアウトテイク2曲、69年のアルバム未収シングル両面2曲、68年11月18日のBBCセッション音源4曲の計8曲をボーナスで加えてのリシュー。ヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター(VDGG:高電圧静電発電機)は、ピーター・ハミルとクリス・ジャッジ・スミスのデュオ・ユニットとして67年にマンチェスターで結成されたグループで、数度の解散と休止期間を経て現在も独自の存在感を維持しながら活動を続ける孤高のビッグ・ネーム。本作は、69年にUSAマーキュリーからリリースされたファースト・アルバムで、メンバーは、ハミル、ヒュー・バントン、元クーバスのキース・エリス、元ミスアンダストゥッドのガイ・エヴァンスの4人編成を基本に、曲によってジェフ・ピーチがフルートがで適時参加、プロデュースはジョン・アンソニー。一捻りあるサイケというか、アングラ色とポップ色が混在したプログレ黎明期の音像というか、ピンク・フロイドやソフト・マシーンが切り開いた流れに続く、プログレへの派生途上にあるアート・ロック的内容のサウンド。派手ではないが妙にエグ味があって耳に残るメロディとフレーズ、各メンバーのキャラの立った演奏がいい塩梅でマッチングしていて、明る過ぎず暗過ぎずの独特の浮遊感を放つ。セカンド以降の圧倒的なヘヴィネスはまだそれ程顕われてないが、ハミルのダンディなボーカルやバントンの気色好いオルガン、エヴァンスのハードなドラム等々、VDGG的なアーティストとしての個性やスタイルは既に確立されていて、全体にわりと素直にカッコいい曲が多い。正しくサイケな心地好さを楽しめるかなりの好盤と思う。ボーナス群もけっこう楽しめる。
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輸入盤
(Progressive/Psyche,Art Rock / Jewel-case CD(2015) / Lumpy Gravy/France)
Peter Hammill(vo,g)
Hugh Bunton(org,p,per,vo)
Keith Ellis(b,vo)
Guy Evans(ds,per)
Jeff Peach(fl)
Chris Judge Smith(vo)bonus
Producerd by John Anthony
収録曲目
01.Afterwards
02.Orthenthian Street
03.Running Back
04.Into A Game
05.Aerosol Grey Machine
06.Black Smoke Yen
07.Aquarian
08.Necromancer
09.Octopus
bonus track:
10.Giant Squid (LP outtake 1969)
11.Ferret & Featherbird (LP outtake 1969)
12.People You Were Going To (single A-side 1969)
13.Firebrand (single B-side 1969)
14.People You Were Going To (BBC Session 18th November 1968)
15.Afterwards (BBC Session 18th November 1968)
16.Necromancer (BBC Session 18th November 1968)
17.Octopus (BBC Session 18th November 1968)