UKのヴァージン/EMIから、本作レコーディング時の未発表デモ・ヴァージョン5曲をボーナスで加えての、05年新規リマスターでのリシュー。ピーター・ハミルは、ロンドン出身のシンガー&シンガー・ソング・ライター(SSW)で、何よりヴァン・ダー・グラーフ・ジェネレーター(VDGG)のリーダーとして知られていると思う。ソロとVDGGで現在も現役で活動を続ける孤高の巨人。本作は、71年にUKカリスマからリリースされたソロ名義ファースト・アルバムで、VDGGの「ポーン・ハーツ」と同時期に制作されていて、ヒュー・バントン、デヴィッド・ジャクソン、ニック・ポッター、ガイ・エヴァンスのVDGGのメンバー全員の他、曲によってクリムゾンのロバート・フリップや、リンデスファーンのレイ・ジャクソンクとロッド・レメンツ等々が適時参加、プロデュースはジョン・アンソニー、スリーヴ・デザインはポール・ホワイトヘッド。より内省感の強い印象の曲もあるが、全体にバンド感のある極めてVDGG的なサウンドを展開していて、別にVDGG名義でも全く違和感はない、別冊VDGG的アルバム。フリップのクリムゾンのようなギター目当てで聴くとスカされるが、特にVDGGの「核融合」や「ポーン・ハーツ」、「ゴッド・ブラフ」辺りが好きな人なら、サード・ソロ「サイレント・コーナー~」とともにまず間違いなく気に入ると思う。執拗に自分も含めた人間の心の闇を顕在化し、さらに相対化して対峙しようとする、クールで内省的なダンディズムとほとばしるボーカル、端々に顕われる哀しげな情感と孤独感は、ともかくも唯一無比のカッコよさとある種の神々しさを放つ。本当に素晴らしい!。EUプレス盤
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Psyche,Symphonic / Jewel-case CD(2005 Re-master) / Virgin,EMI/UK,EU)
Peter Hammill(vo,g,p)
Hugh Bunton(p,org)
David Jackson(sax,fl)
Nic Potter(b)
Guy Evans(ds,per)
Robert Fripp(g)
Ray Jackson(harp,mdln)
Rod Clements(b,vln)
Martin Pottinger(ds)
Paul Whitehead(tam-tam)
Producerd by John Anthony
収録曲目
01.Imperial Zeppelin
02.Candle
03.Happy
04.Solitude
05.Vision
06.Re-Awakening
07.Sunshine
08.Child
09.Summer Song In The Autumn
10.Viking
11.The Birds
12.I Once Wrote Some Poems
bonus track(Unreleased Demo):
13.Re-Awakening
14.Summer Song In The Autumn
15.The Birds
16.Sunshine
17.Happy