UKのエソテリックから、70年のシングル両面2曲(9,14曲目: 9曲目はアルバム未収)と、69年の未発表曲3曲(10~12曲目)、70年の別テイク2曲(13,15曲目)の計7曲をボーナスで加えての、08年新規24ビット・リマスターでのリシュー。音質はクリアでよい。イースト・オブ・エデンはサセックス州の港町ブライトン出身のグループで、67年にデイヴ・アーバス、ロン・ケインズ、ジェフ・ニコルソンが中心となって結成されたピクチャーズ・オブ・ドリアン・グレイを母体として、68年のロンドン進出後アトランティック・レコードとの契約の際にイースト・オブ・エデンに改名。7月にシングル・デビューを果たすも鳴かず飛ばずだったが、デッカがアングラ系ニュー・ロックのレーベルとして設立したデラムと再契約した。本作は、70年にUKデラムからリリースされたセカンド・アルバムで、メンバーは前作からのアーバス、ケインズ、ニコルソンに、新たにアンディ・スネッドン、ジェフ・ブリットンを加えた5人編成。デヴィッド・ヒッチコックとバンドの共同プロデュースで、邦題は「錯乱」。泥臭いヴァイオリンとジャジーなサックス&フルート、ブルージーなギターとヘヴィなリズム隊が一体となって盛り上がるジャズ・ロックを展開していて、サイケ&ブルージーなインプロはわりと素直にカッコいい。このアーシーなサウンドは決してメインストリーム系のものではないが、ブリティッシュならではのアンダーグラウンドな妖しさとB級感は非常に魅力的で、濃密なヴァイオリン入サイケ・ジャズ・ロックの好盤と思う。ボーナスの初出未発表曲群も、意外にメロディアスで素敵なナンバーなどがあってよかった。TESオビ・解説付
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Psyche,Blues,Jazz Rock / Jewel-case CD(2008 24bit Re-master) / Esoteric/UK)
Dave Arbus(vln,fl,pipe,sax,tp)
Ron Caines(vo,sax,kbd)
Geoff Nicholson(g,kbd)
Andy Sneddon(b)
Geoff Britton(ds,per)
Produced by David Hitchcock & East Of Eden
収録曲目
01.Have To Whack It Up/ハヴ・トゥ・ウェック・イット・アップ
02.Leaping Beauties For Rudy/Marcus Junior
/リーピング・ビューティーズ・フォー・ルディ/マーカス・ジュニア
03.Xhorkom/Ramadhan/In The Snow For A Blow /コーコム/ラマダン/吹き荒れる雪の中で
04.Uno Transito Clapori/ウーノ・トランジト・クラポリ
05.Gum Arabic/Confucius /ゴム・アラビック/孔子
06.Nymphenburger/ニンフェンバーガー
07.Habibi Baby/Beast Of Sweden/Boehm Constrictor
/ハビビ・ベビー/スウェーデンの野獣/ベームの大蛇
08.Traditional/トラディショナル
bonus track:
09.Jig-A-Jig/ジグ・ア・ジグ (single)
10.Petite Fille/小柄な娘 (unreleased)
11.Biffin Bridge/ビッフィン・ブリッジ (unreleased)
12.Blue Boar Blues/ブルー・ボアー・ブルース (unreleased)
13.Nymphenburger/ニンフェンバーガー (alternative take)
14.Marcus Junior/マーカス・ジュニア (single)
15.Jig-A-Jig/ジグ・ア・ジグ (alternative take)