国内のDIWから、限定ペーパースリーヴでのリリース。見開き紙ジャケ仕様。大友良英は横浜市生まれ福島市育ちのギタリスト&コンポーザーで、明治大学時代から高柳昌行に師事して付き人も務めていたが、86年に関係が破綻、90年頃から活動を開始した。ソロやグラウンド・ゼロ、ONJQ(大友良英ニュー・ジャズ・クインテット)の他、カヒミ・カリィ、浜田真理子等のプロデューサー、「あまちゃん」等の劇伴音楽等々でも知られていると思う。本作は、24年12月27日に新宿ピット・インで行われた『オールド・アンド・ニュー・ドリーム』コンサートの夜の部を収録したライヴ盤で、メンバーは、大友、山下洋輔、山崎比呂志のトリオ編成、上原基章と大友の共同プロデュース。『オールド・アンド・ニュー・ドリーム』とは、ドン・チェリー、チャーリー・ヘイデン等がオーネット・コールマンの曲を演奏するユニット名で、大友が毎年ピット・インで行っている『4デイズ8連続公演』の24年公演にそのタイトルを冠したということらしい。コールマンとアルバート・アイラーのカヴァー含むトリオ4曲、山下と山崎のデュオ1曲が収録されていて、山下と山崎の60年振りの邂逅云々を置いておくとしても、わりと圧巻の濃密なフリー・ジャズ・サウンドを堪能出来る。派手な高速炸裂ではないが、レスポンスの応酬加減とダイナミズムの塩梅が見事で、フリー・ジャズ的爆発感は十分にあって、大友のくぐもったギターの音色も非常に素敵。ともかくも、3人とも重厚で素直にカッコいい好ライヴ盤と思う。
DIW盤/国内プレス盤(Japanese-pressing CD)
(Progressive/Free Jazz,Psyche / Paper-Sleeve CD(2025) / DIW/Japan)
大友良英(g)
山下洋輔(p)
山崎比呂志(ds,per)
Produced by 上原基章 & 大友良英
収録曲目
1.Lonely Woman/ロンリー・ウーマン〜フラッター (Ornette Coleman)〜 Flutter(Otomo Yoshihide)
2.Improvisation #5/インプロビゼーション #5 (Otomo Yoshihide / Yosuke Yamashita / Hiroshi Yamazaki)
3.Duo Improvisation/デュオ・インプロビゼーション (Yosuke Yamashita / Hiroshi Yamazaki)
4.the sky was so beautiful... Wed. Nov.18th 2022/空が映えた2022年11月18日水曜日 (Otomo Yoshihide)
5.Ghosts/ゴースト (Albert Ayler)