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国内のアルカンジェロからのリリース。る・しろうは東京出身のグループで、90年代前半から活動していた都withエレガントパンクを母体として、99年にる・しろうに改名した。金澤美也子の高円寺百景での活動や、山下洋輔トリオとの共演などでも知られているかも知れない。本作は、19年にリリースされたフォース・アルバムで、前作「け～さ～み～の～」から、14年(日本)と17年(フランス)のRIOフェス出演等を経て5年振りのスタジオ作品。メンバーは、ファーストから不変の金澤美也子、井筒好治、菅沼道昭のピアノ＋ギター＋ドラムの変則トリオ編成。概ね、変態感満点のテクニカル・ストレンジ＆アヴァン・プログレ路縁に変化はなく、相変わらずかっ飛んだ演奏で可愛らしく炸裂。ユーモラスなリフやフレーズ、煮え切らないメロディ、人を喰ったようなボーカルまがいのボーカルが飛び交い、変拍子を交えた複雑だがノリのよいリズムが縦横に交叉する。ジャズでもロックでもないさりげなく上手い演奏は素直にカッコよく、カンタベリー的なエレガントさも放つ楽曲も上等で、お互いの隙間を埋め合う距離感が巧妙かつ絶妙。全体に圧巻で十分な盛り上がりを見せるが、全体にある種のカラっとしたクールさがあって、取り澄ました優等生的ジャズ感や、しかめ面の実験音楽感、初期衝動開放一直線の熱いロック感といった、ベタなイメージを相対化するようなスタンス。それはそれでいいけれども、ストレートにはやらないよって感じで、楽しげでオシャレな好盤と思う。非常に面白い！。
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アルカンジェロ盤
(Progressive/Avant-Garde,Junk,Strange,Psyche / Jewel-case CD(2019) / Arcangelo/Japan)
金澤美也子/Miyako Kanazaw(p,voice)
井筒好治/Yoshiharu Izutsu(g,voice)
菅沼道昭/Michiaki Suganuma(ds,voice)
Produced by Le Silo
収録曲目
01.オザッコ2号
02.俺、ピン様
03.どいずみき
04.ズンダの2
05.ミラード
06.マッサマン
07.MMM (My Majestic Maneuver)
08.中央ダイヤ
09.珈琲法師
10.プロテスクルガリ
11.ごきげん(それって)
12.フォークとナイフ
13.サウナ
