ドイツのシレーナ・レコードから、デジパックでのリリース。リアル・アックス・バンドは、マルロン・クライン(ex.ディッシデンテン,etc)とクリストファー・マッヘが中心となって76年に結成されたグループで、おそらくスイスのヒルシュベルクを拠点に活動していたのではないかと思われる。日本のリスナーには、エンブリオ、ミサス・ビーストリー関連のバンドとしても知られているかも知れない。本作は、サブ・タイトル通り、78年4月19,20日にベルリンのカルチェ・ラタンで行われたライヴ音源を収録した初出発掘ライヴ盤で、クライン本人のリマスタリング。メンバーは、クライン、ディーター・ミーカウチ(ex.エンブリオ,ミッシング・リンク,ミサス・ビーストリー,etc)、マリア・アーチャー(ex.エンブリオ,etc)、ハインツ・オットー・グヴィアスタの5人編成。77年唯一のアルバム「ニヒト・シュテーエンブライベン」と同じメンバーだが、アルバム収録曲のリフやフレーズは多少出てくるもののほとんどは新ネタで、もしかしてセカンド・アルバム用の曲群だったのかも知れない。概ね、ミサス・ビーストリーやエンブリオ方面のサイケ・ジャズ・ロック路線変わらずで、スモーキーなゆるさとエッチなファンク色がいい塩梅のマッチングを見せる。ある程度テーマとなるメロディやフレーズを決めておいて、後はインプロを回して展開している感じで、アバウトなようでいて演奏はかなり上手い。リズムのキレがいいエレピと面白くヨレるギターは素直にカッコよく、手数の達者なドラムと動き回るベースも十分に饒舌。音質・バランスは最高ではないが聴くに問題はなく、濃密でノリのよい好ライヴ盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Psyche,Funk / Digi-Pack CD(2018 Re-master) / Sireena Records/German)
Maria Archer(vo)
Heinz-Otto Gwiasda(g,vo)
Dieter Miekautsch(el-p,vo)
Christopher Mache(b,vo)
Marlon Klein(ds,per)
Produced by Marlon Klein
収録曲目
1.You Really Shouldn't Act Like That
2.Everyone I Know
3.Someone Else In My Skin
4.Dreitag Der Freizehnte
5.Waiting
6.Sammelsurium (et Brimborium) In Aquarium
7.Just Vibrations