UKのフィッシュ・ピープルから、4面開きデジパック&3枚組でのリリース。ケイト・ブッシュはロンドン出身の女性シンガー・ソング・ライター(SSW)で、17歳の時に実兄のパディとのバンドで制作したデモ・テープをフロイドのデイヴ・ギルモアが偶然聴き、それがキッカケとなってギルモアを自宅に招待してピアノ弾語りを披露、大いに気に入ったギルモアの後押しによりデビューした。本作は、14年9月にロンドンのハマースミス・アポロで22回に渡って行われたライヴ音源を収録したライヴ盤で、芝居とミュージカルの要素も交えた舞台的コンサート1本分を、ほぼ全曲収録したもの。メンバーは、ケイト、デヴィッド・ローズ、フリッシ・カールソン、ジョン・カリン、ケヴィン・マッカレア、ジョン・ギブリン、オマー・ハキム、ミノ・シネルの8人のバンド編成に、アルバート・マクリントッシュ、ボブ・ハームス、ジャッキー・デュボア、ジョ・セルヴィ、サンドラ・マーヴィン等のコーラス隊を加えた大所帯。「レッド・シューズ」と「ハウンズ・オブ・ラヴ」の曲中心の『アクト1』、「ハウンズ・オブ・ラヴ」のLP旧B面を基調とした『アクト2』、「エアリアル」のディスク2をほぼ完全に演奏した『アクト3』、どれも非常に濃密で文句なしに圧巻。ケイトのボーカルは、高音の抜けがよかった若い時のコケティッシュさとは趣が異なり、声が低くなっていてエモーショナルで生々しく、これはこれで十分に味わい深い。全編よいが、特に『アクト3』の凜とした美しさと心地好い緊張感、演奏のカッコよさは格別で、本当に見事で素晴らしい。太ったとかババアになったとかの問題ではない上質さがあって、是非映像のリリースも期待したい。EUプレス盤
輸入盤
(Progressive/Symphonic,Pops,SSW / Digi-Pack 3CD(2016) / Fish People/UK,EU)
Kate Bush(vo,p)
David Rhodes(g)
Frissi Karlsson(g,bzki,charango)
Jon Carin(kbd,g,programming)
Kevin McAlea(kbd,u-pipes,acdn)
John Giblin(b)
Omar Hakim(ds)
Mino Cinelu(per)
Albert McIntosh(vo)
Bob Harms(vo)
Jacqui Dubois(vo)
Jo Servi(vo)
Sandra Marvin(vo)
& Others
Produced by Kate Bush
収録曲目
(Disc1/Act I):
01.Lily
02.Hounds Of Love
03.Joanni
04.Top Of The City
05.Never Be Mine
06.Running Up That Hill (A Deal With God)
07.King Of The Mountain
(Disc2/Act II):
01.Astronomer's Call (Spoken Monologue)
02.And Dream Of Sheep
03.Under Ice
04.Waking The Witch
05.Watching Them Without Her (Dialogue)
06.Watching You Without Me
07.Little Light
08.Jig Of Life
09.Hello Earth
10.The Morning Fog
(Disc3/Act III):
01.Prelude
02.Prologue
03.An Architect's Dream
04.The Painter's Link
05.Sunset
06.Aerial Tal
07.Somewhere In Between
08.Tawny Moon
09.Nocturn
10.Aerial
11.Among Angels
12.Cloudbusting