USAのセカンド・ハーヴェストからデジパックでのリシュー。特にリマスター表記はないが、音質はわりとクリアで迫力もあってよい。キャパビリティ・ブラウンは、元トディス・チャイルド、ザ・モーメンツのケニー・ロウ、元ファジー・ダックのグラハム・ホワイト等が中心となって、71年にロンドンで結成されたグループで、本作は72年にUKカリスマからリリースされたファースト・アルバム。メンバーは、ホワイト、ロウ、トニー・ファーガソン、デイヴ・ネヴィン、ロジャー・ウィリス、ジョー・ウィリアムスの6人編成で、プロデュースはスティーヴ・ローランズ。概ねハード・ロックとポップス、プログレのハイブリットというか、明らかにB級ハードなギターが飛び交うかと思えば、リズム隊はちょっとファンキーなノリを放ったり、非常に美しいアコースティックなプログレ調のナンバーもあったりと、かなりヴァリエーション豊富なゴタ混ぜサウンドを展開。ポップス調のリード・ボーカルはクッキリと上手く、重層構造のハイトーン・コーラスは見事で、センスは確かにB級だがこのゴタ混ぜ感には妙なエグ味があって非常に面白い。ブリティッシュならではのゴッタ煮的魅力というか、丁度いい塩梅の寸止めポップネス、洗練され切れないイモっぽいプログレ色と、さりげなく上手な演奏とハーモニー・コーラスが交叉味わい深い1枚。巷では、スリーヴのインパクトでセカンドのほうが知られているようだが、ロウ本人の手による本作のスリーヴもいい感じで、内容も甲乙付けがたい好盤と思う。案外、プログレ愛好家にもハード・ロック愛好家にもウケるのではないだろうか。
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輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Pops,Hard,Symphonic / Digi-Pack CD(2008) / Second Harvest/USA)
Tony Ferguson(vo,g,b)
Dave Nevin(kbd,g,b,vo)
Grahame White(vo,g,b)
Kenny Rowe(b,vo,per)
Roger Willis(vo,ds,kbd)
Joe Williams(vo,per)
Produced by Steve Rowlands
収録曲目
01.Beautiful Scarlet
02.Do You Believe
03.The Band
04.Garden
05.Liar
06.No Range
07.I Will Be There
08.Redman
09.Day In Day Out
10.Sole Survivor :
a.Escape
b.Sole Survivor
c.Cosmic Ride
d.Time Machine