ノルウェーのイズ・イット・ジャズ?・レコードからのリリース。ソフト・フォグはノルウェー出身のグループで、クロコファントのトム・ハスランと、レッド・カイト、キャディラック、ブラッド・オン・ホイールズ等のトロン・フレーネスが中心となって21年に結成されている。本作は、22年にリリースされた只今のところファースト・アルバムで、メンバーは、ハスラン、フレーネス、ヴェガルド・リエン・ビェルカン(ex.レリング,ソンドレ・フェルスタード・アンサンブル,etc)、アレク・スカルスタード(ex.クロコファント,ショーン,ルーン・ユア・デイ,etc)の4人編成、プロデュースはクリスティアン・エングフェルト。概ね、ハスランの弾きまくりギターを軸としたジャズ・ロック・インストを展開していて、ハードなフレーズを基調としたテーマ・パートと、セッション調の長尺インプロ・パートを適度に組み合わせた構成。流暢に弾き倒すギターと、ギターをフォローして盛り上げまくるドラム、よく動きながらグルーヴをキープするベース、ツボを押さえた合いの手で装飾するエレピ&オルガン中心のキーボードによるアンサンブルは、バンド感十分でわりと素直にカッコいい。ハスランとスカルスタードのクロコファントとは、演奏や楽曲のニュアンスを異にするが、テレキャスをJCにつないでファズをかけたようなギターの音色や、ドラムのドカスカ具合は継承していて、太いグルーヴ感のベースとのマッチングもいい塩梅。ともかくも、インプロのハードな盛り上がりは圧巻で、明る過ぎず暗過ぎずのプログレ色内包クロスオーヴァー調の楽曲も悪くなく、ロジャー・ディーン・ライクなスリーヴ・イラストも含め、プログレ系愛好家なら存外に楽しめる好盤と思う。
輸入盤
(Progressive/Jazz Rock,Hard,Crossover / Jewel-case CD(2022) / Is It Jazz? Records/Norway)
Tom Hasslan(g)
Vegard Lien Bjerkan(kbd)
Trond Frones(b)
Axel Skalstad(ds)
Produced by Christian Engfelt
収録曲目
1.Chun Li
2.Zangief
3.Ken
4.Dhalsim