オランダのミュージック・オン・CDからのリシュー。ハイカラはフィンランドのラハティ出身のグループで、ヴェサ・ラットゥネンとマルクス・ヘイッケロ(ex.スパーム,etc)が中心となって71年に結成されている。3枚のアルバムをリリースして77年頃に解散、98年に再編復活した。本作は、72年にフィンランドのRCAからリリースされたファースト・アルバムで、98年リマスター音源。メンバーは、ラットゥネン、ヘイッケロ、ヴェサ・レフティネン(ex.チャーリーズ,etc)、ハッリ・ピスタイネン、ティモ・ヴオリネンの5人編成で、プロデュースはヘイッキ・ヴィルタネン。概ね、サイケ、ハード、プログレがゴタ混ぜになった、ちょっと独特の折衷サウンドを展開していて、ギター、キーボード、ボーカルをマルチにこなすラットゥネンを軸とした、煮え切らないB級感を放つ楽曲とギスギス&ゴリゴリの演奏のマッチングは、暗くないダークネスとうか、ともかくも風変わりな空気感を放つ。中途半端にハードな演奏、プログレ的な畳み掛けるアレンジ、アングラでドロドロなサイケ感が交叉していて、この奇妙なマッチングはけっこう面白かったりする。ある意味ザッパ的なゴッタ煮感に近似する個性という印象で、初心者向けではないかも知れないが、おそらくある程度聴き込んできたディープなリスナーなら、けっこう楽しめるのではと思う。余談だが、このバンド名のハイカラはフィンランド語のコウノトリのほうで、サメではない(スペルが違う)。
輸入盤
(Progressive/Hard,Psyche,Symphonic / Jewel-case CD(2019 Re-master) / Music On CD/Holland)
Vesa Lehtinen(vo,per)
Vesa Lattunen(vo,el-g,ac-g,p,org,b)
Harri Pystynen(fl,sax)
Timo Vuorinen(b)
Markus Heikkero(ds,per)
Produced by Heikki Virtanen
収録曲目
1.Koyhan Pojan Kerjays(The Beggary Of A Poor Boy)
2.Luoja Kutsuu(Lord Is Calling)
3.Yksi Maa, Yksi Kansa(One Country, One Nation)
4.Jalleen On Meidan(Again It's Ours)
5.Manala(The Underworld)