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イタリアのヴィニール・マジックからのリシュー。メタモルフォーシは、シチリア島出身のジミー・スピタレッリとエンリコ・オリヴィエッリが中心となって69年にローマで結成されたグループで、2枚のアルバムをリリースして74年頃に解散したが04年再編復活した。本作は、73年にイタリアのヴェデットからリリースされたセカンド・アルバムで、04年リマスター盤のレストア音源。メンバーは、前作からのスピタレッリ、オリヴィエッリ、ロベルト・チュルビトーシの3人に、新たにジャンルカ・エリジェラスを加えた4人編成で、プロデュースはヴェデッテ・サウンド・スタジオ。ダンテの『神曲』をモチーフにした、典型的なイタリアン・ヘヴィ・シンフォニック・プログレを展開していて、日本のリスナーの間ではわりと人気も知名度もあって、オリジナルLPはコレクターズ・アイテムとしても知られる1枚。概ね、テクニック的にはちょっと甘さが残るものの、スピタレッリの暑苦しい熱唱ヴォーカルと、オリヴィエッリのうねりながら飛び交うオルガン＆シンセを軸に、チュルビトーシのよく動くベースと乾いたギター、エリジェラスのドカスカ系のドラムのハマりもよく、全員が一体となってグイグイ押して来るアンサンブルは、ともかくもイタリア的な味わいでわりと素直にカッコいい。楽曲やアレンジも、プログレ然として変化に富んだ組曲形式になっていて、全体にB級だが勢いと気概を強く感じる熱いサウンドで、プレミアム云々を抜きにしてもイタリアン＆ヘヴィ・シンフォニック・プログレ愛好家ならまずもって楽しめるだろう好盤と思う。この後、スピタレッリはソロ活動へ。
輸入盤
(Progressive/Heavy Symphonic / Jewel-case CD(2023 '04Re-master) / Vinyl Magic/Italy)
Jimmy Spitaleri(vo,fl)
Enrico Olivieri(kbd)
Roberto Turbitosi(b,g)
Gianluca Herygers(ds,per)
Producerd by Vedette Sound Studio
収録曲目
01.Introduzione / Selva Oscura
02.Porta Dell'inferno
03.Caronte
04.Spacciatore Di Droga / Terremoto / Limbo
05.Lussuriosi
06.Avari
07.Violenti
08.Malebolge
09.Sfruttatori
10.Razzisti / Fossa Dei Giganti
11.Lucifero(Politicanti)
12.Conclusione
