イタリアのAMSレコードから、限定ペーパースリーヴでのリリース。3面開き紙ジャケ仕様。レスターテ・ディ・サン・マルティノはペルージャ出身のグループで、おそらくマルコ・ペンティリッチとリッカルド・レギが中心となって75年に結成されている。78年にチェントチッタ・コンテストで入賞して、リ・ウルベヴェトゥスとのスプリット7インチ・シングルをリリースするが、リアルタイムでのアルバム・リリースがないまま93年に解散した。06年に、83年のライヴ音源を中心とした「アルデル」がAMSから発掘リリースされたことを契機に再編、現在まで断続的に活動を続けている。本作は、15年にリリースされたフォース・アルバムだが、12年のサード「タルセテ・ディ・マルサンティーノ」をアコースティック・アレンジで再録した作品。メンバーは、ペンティリッチ、レギ、ステファノ・トフィ、マッシモ・バラッキ、 セルジオ・セルヴァディオの5人を軸に、曲によってペッペ・ステファネッリ、フランチェスコ・サントゥッキ、コニー・ラウシュ、フランチェスコ・ディ・ジャコモ(ex.バンコ)等々が適時ゲスト参加、プロデュースはトフィ。原曲のシンフォニック・プログレ感をそこそこ担保しつつ、ジャジーなアコースティック色を前面に織り交ぜたサウンドで、メロディアスな淡い郷愁感を放つ楽曲と、さりげなく上等でダイナミズムの効いたアンサンブルが、非常にいい塩梅のマッチングを見せる。概ね前半はシンフォニック色が強く、後半になるとジャズ・ロック色が増していく印象だが、涼やかで落ち着いたアレンジが存外にエレガントで、ともかくも流していて心地好い。日本での知名度は低いかも知れないが、ジャコモのボーカルのハマりもよく、イタリアン・プログレ系の好盤と思う。素敵!。
輸入盤/デッドストック入荷
(Progressive/Symphonic,Jazz Rock / Paper-Sleeve CD(2015) / AMS Records/Italy)
Riccardo Regi(cl-g,12-g)
Stefano Tofi(p,glocken)
Marco Pentiricci(sax,fl,kiowa-fl,g,harp,vo)
Massimo Baracchi(contra-b)
Sergio Servadio(ds,per)
Peppe Stefanelli(per)
Francesco Santucci(sax,dizi-fl)
Goffredo Degli Esposti(cornamusa)
Alessandro Deledda(fisarmonica)
Francesco Di Giacomo(vo)
Conny Rausch(vo)
Mauro F Cardinali(narration)
Produced by Stefano Tofi
収録曲目
01.Silbo
02.Archivista
03.Fretta
04.Il Cielo Per San Lorenzo
05.Ely
06.Long Now Clock
07.Hallucigenia
08.L'Estate (Inedito)
09.Monolake
10.Otto
11.S.E.N.O.